20: ◆naranciafLZ1[saga]
2016/07/25(月) 01:23:33.83 ID:Jp+bK6hio
「黒森峰さ勝づごどがら逃げで楽しさという綺麗事ば喋ってだおらは、
結局悔しさからは逃げられねがった」
それが隊長さんの辿り着いた答だったのだと思う。
さて、と前置きして隊長さんは振り返った。
「かっちゃん、次の隊長はおめだ。
おらだら力足りねくて、優勝ば諦めでみんなで戦車道ば楽しむのを目標さしてきた。
したけど、おめだば力あるがら、あの西住流だって倒せるがもわがんね」
隊長さんの温かい手が私の頭に置かれた。
私は顔を上げられない。
そんな期待されるような人物じゃないです
とは、とても言えない。
「重荷ば背負わせるみてえで悪いばって、おらだぢの夢、叶えでけ」
「はい」
とそう答えたつもりだけれど、うまく声が出たかどうかはわからない。
その日から私は隊長になった。
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