104: ◆U7CecbhO/.[saga]
2016/08/17(水) 10:28:26.37 ID:90KdAnqB0
「で、塩見さんと一ノ瀬さんはなにか用あるの」
サンドイッチを食べ終わった俺は、浮かんでいた疑問を投げかけた。威圧的にならないよう気をつけて。
塩見さんはんー、と気怠げに微笑んだ。
「あたしは興味半分かなぁ。フレちゃんが気にかける人ってどんななのかなってさ。ちひろさんの隣りにいた地味な人とは思わなかったけどねー」
宮本さんは楽しそうに笑った。
「えー、地味かなぁ? ちょっと影薄いだけだよたぶん」
どんな認識だよ……。心のなかで突っ込む。この面子に対して、突っ込みほど不毛なものはないので口にはしない。
一ノ瀬さんはそうかなー、と首をひねる。
「アタシはそこまで意外じゃないかなー。ちひろさんの隣りにいるときから底が見えない感じがしてたし。あと面白い匂いだったからねー」
もう、何も言うまい。きっと俺には理解できない世界観がふたりにはあるのだと信じよう。
「はあ……、一ノ瀬さんも好奇心?」
「どうかなー、好奇心はあるけどそれだけじゃないかも。うーん、期待感とでも言うべきなのかな」
「期待?」
「そ、フレちゃんをここまで突き動かしたキミにね。なにか面白いことをしでかしてくれる気がしたのだー」
どうにもテンションの上下に差がありすぎて戸惑う。宮本さんとも違うタイプの自由さ加減。
ペースを乱されないよう意識する。
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