30: ◆U7CecbhO/.[saga]
2016/07/30(土) 04:00:04.58 ID:9se+2GXe0
城ヶ崎さんのレギュラー番組の収録を観覧し終えた俺たちは、彼女の控え室で休憩していた。城ヶ崎さんと彼が帰ってくるまではもう少しかかるそうだ。
「収録って初めて立ち会ったけど、思ったより時間かかるんだな。すごく疲れた」
「そうね、座っていただけなのに肩が凝ったわ」
「緊張したしね。それで感想は?」
「美嘉は私よりずっと大人だった。急なアドリブにも焦らず対応して、うまく現場を盛り上げて。……きっと私にはできないでしょうね」
収録中、ゲストの若手タレントが失礼な質問をしたときの話である。城ヶ崎さんは快活に笑い飛ばし、うまく新たな話題へと転換して見せたのだ。
あっぱれとしか言いようのない、見事な対応だった。
「まあ、慣れもあるんだろうけどね。きっとああいうギャップも、城ヶ崎さんの魅力のひとつなんだろう」
「ちなみにプロデューサーさんから見て、私の魅力はなに?」
「具体的に訊かれると困るなぁ。容姿に性格、歌声に些細な仕草。どれをとっても魅力的だと思うよ」
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