48: ◆U7CecbhO/.[saga]
2016/08/02(火) 05:40:26.39 ID:ctIpbkEp0
宮本さんは後輩の手を握って微笑んだ。
「うんうん! こんなアタシに諦めず付き合ってくれただけでも嬉しいし、知らなかったことたくさん知れて楽しいよ! これからもプロデューサーとアイドルしたいなぁ、ダメ?」
「フレデリカ……ううん、駄目じゃない。これからもよろしくね」
49: ◆U7CecbhO/.[saga]
2016/08/02(火) 05:43:04.81 ID:ctIpbkEp0
そろそろ帰る頃合いだろう。
そんな雰囲気になって身支度をしていると宮本さんは、
「あっ、プロデューサーとカナデちゃんは先出ててー! アタシは悪を倒さないといけないんだった!」
50: ◆U7CecbhO/.[saga]
2016/08/02(火) 05:45:19.59 ID:ctIpbkEp0
「気づいてくれてありがとね」
「うん、扉の後ろにいるのわかったからさ」
後輩が悩みを吐露したとき、扉の先に気配を感じたのだ。きっと俺が一番近かったからだろう。
51: ◆U7CecbhO/.[saga]
2016/08/03(水) 01:48:59.62 ID:S0sgZAC1O
帰りの車中、もやもやとした感情が腹のなかに渦巻いていた。
宮本さんの言葉と俺の返答。おかしいことはない。なんてことのない会話だ。
でも。心配する友達と導く大人。こうすると違和感。
52: ◆U7CecbhO/.[saga]
2016/08/03(水) 01:50:58.95 ID:S0sgZAC1O
ミラー越しに速水さんと目が合う。どうやらこちらの表情を窺っていたらしい。
俺は歯を見せてにっとはにかんだ。
「よくさ、お前になにがわかるんだって台詞あるじゃん」
53: ◆U7CecbhO/.[saga]
2016/08/03(水) 01:52:15.78 ID:S0sgZAC1O
「うん。後輩のプロデュースにしたって、彼女の言うとおり、宮本さんの魅力を減衰させた一面はどうしたってあると思う。でも、それは魅力をわかりやすくした面だってある」
「ええ、正直驚いたわ。フレちゃんは明るくていい娘だけど、あそこまで上手く盛り上げるとは思ってなかった。しっかり加減していてたし、きっとそういう線引きをプロデューサーは教えてあげたのでしょうね」
「まあ、後輩がどこまで意図していたのかはわからないけどね。なにが活きてくるのか。このあたりを読めたら苦労はしないな。やっぱり、柔軟にいかないと。そう考えさせられたよ」
54:名無しNIPPER
2016/08/03(水) 02:41:25.47 ID:oVIdyqijO
いいね
55:名無しNIPPER[sage]
2016/08/03(水) 08:40:07.28 ID:rf+tuqk60
これから他のアイドル出てくるのかな?LiPPSの残りのメンバーとか
期待してます
56: ◆U7CecbhO/.[saga]
2016/08/03(水) 17:09:08.10 ID:/HKIoMMy0
終業時刻を迎える。
作成していたテキストファイルを保存してから、シャットダウン。思考がまとまらず、作業は捗らなかった。
帰ろう。こういうときはなにをしても無駄だ。一度手を離して、落ち着かないといつまでも抜け出せやしない。
57: ◆U7CecbhO/.[saga]
2016/08/03(水) 17:10:40.28 ID:/HKIoMMy0
「……よくわかった。お前、私に喧嘩売ってるんだな」
ひとりぐらい殺してきたと言われても信じられる、剣呑な迫力だった。
俺は両手を挙げて無抵抗をアピール。いかんせんゴリラに通じるかは不明だが。
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