過去ログ - 京太郎「男子が混ざったっていいじゃないか」エピローグ
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33: ◆2nrFb/cgFg[saga]
2016/07/30(土) 10:53:53.77 ID:41ugXGpjo

「――んぁ?」


 主様がお起きになられる。私は急いで錠剤を口に放り込み、嚥下……してしまった。


「おはようございます、京太郎様」

「あー、おはよう……霞? なんで泣いてるんだ」

「え?」ツツーッ


 眠たげな瞳を一瞬で吹き飛ばして私を心配する彼。彼の手が顔に触れ、触れた場所に水が広がるような感覚。

 慌てる主様を見ながら、私は自分の涙に驚いて無様を晒してしまっている。

 なぜ自分が泣いているのか。

 彼の力強い腕が私を引き寄せ、しっかりと抱きしめられる。

 頭に添えられた手が私を首筋に埋めるように何度も撫でるように動いた。


「だって……私はまだ妊娠しちゃいけないから……」


 思わず漏れた一言。私も彼も、一瞬固まった。それでこぼしたことに気付いたのだ。


「……俺はまだ学生だから子供が出来ても面倒を見れない。辛い思いをさせてごめん。

 自分で孕ませてやるって言っておきながら、許されることじゃないよな」


 後悔を滲ませた声音でそう告解し、ついには昨夜のことは忘れて別のもっといい男と恋をしてくれとまで。

 イヤダ 嫌だ! 私には京太郎様さえ居ればそれでいいのだ。

 彼がいない世界などこちらから願い下げ。私の全ては彼のもの。既にそう誓った。

 小蒔ちゃんの後でもいいから、傍にいさせて。

 そんな言葉が私の口から染み出るように溢れ、それを聞いた彼は瞑目し、言った。



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