過去ログ - 橘ありす「大人になりたかったんです」姫川友紀「誕生日、おめでとう」
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17: ◆wsSSA88MXU[saga]
2016/07/31(日) 20:27:00.62 ID:MO03XZTP0
「友紀さん」

「うん……」

ゆっくりと、口が開かれるのを待った
以下略



18: ◆wsSSA88MXU[saga]
2016/07/31(日) 20:27:31.84 ID:MO03XZTP0
「ビールを二缶買ってきました。おひとつどうぞ」

カサカサとビニール袋を漁って、ビール缶が取り出された

「あ、ありがと」
以下略



19: ◆wsSSA88MXU[saga]
2016/07/31(日) 20:28:07.02 ID:MO03XZTP0


あたしが親しんだ喉越しを感じている中、ありすちゃんは初めての体験に苦戦していた

「悩んでるね、ありすちゃん」
以下略



20: ◆wsSSA88MXU[saga]
2016/07/31(日) 20:28:46.29 ID:MO03XZTP0
「まずは……舐めるように飲むといいよ」

「舐めるように」

「そう、チビチビとね」
以下略



21: ◆wsSSA88MXU[saga]
2016/07/31(日) 20:32:59.52 ID:MO03XZTP0
それなら……ワンステップ進んでみようか

「ツマミなら出せるけど、いる?」

「お茶菓子がない部屋なのに、おつまみはあるんですね」
以下略



22: ◆wsSSA88MXU[saga]
2016/07/31(日) 20:33:27.92 ID:MO03XZTP0
テーブルの上のゴミを押し退けて、ポテトチップス、ピーナッツ、チーズ、塩辛が並べられた

「……友紀さん……」

哀れむような目を向けないでほしい
以下略



23: ◆wsSSA88MXU[saga]
2016/07/31(日) 20:34:06.40 ID:MO03XZTP0


最近の仕事のこと、アイドル仲間のこと、大学のこと。当たり障りのない会話が続いた

聞きたいことはあったけれど、この可愛い妹と初めて飲み交わせることが楽しくて、なんとなく触れずにいた
以下略



24: ◆wsSSA88MXU[saga]
2016/07/31(日) 20:34:58.50 ID:MO03XZTP0
時計の針は12時を示していた

ありすちゃんの缶が空となり、机の上でカランという乾いた音が鳴った

「友紀さん」「ありすちゃん」
以下略



25: ◆wsSSA88MXU[saga]
2016/07/31(日) 20:36:56.34 ID:MO03XZTP0
「……初めてがあたしで、良かったの?」

「?」

あたしは、酔っていた。これくらいの量では普段は酔わないはずだけれど……
以下略



26: ◆wsSSA88MXU[saga]
2016/07/31(日) 20:37:59.17 ID:MO03XZTP0
「私は……大人に、なりたかったんです」

「……うん」

「幼い頃、私には憧れの人達がいました。彼女達に追いつきたくて、必死に努力をしました」
以下略



27: ◆wsSSA88MXU[saga]
2016/07/31(日) 20:40:26.29 ID:MO03XZTP0
「でも、成長するにつれて、憧れた人達に自分が近づいていくにつれて、少しだけ、寂しさを感じたんです」

「寂しさ……?」

「彼女達に、自分が認められるほど。自分が成長するほどに、関係が変わってしまっていって。それは確実な進歩のはずなのに……」
以下略



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