過去ログ - 姫川友紀「あたしはマウンドに立ちたいだけ」橘ありす「アイドルに興味はありません」
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11: ◆wsSSA88MXU[saga]
2016/08/01(月) 20:03:22.45 ID:p+8xgFFU0


「私は、高垣楓さんに憧れてーーー」

「小さい頃からダンスのレッスンを行っていてーーー」
以下略



12: ◆wsSSA88MXU[saga]
2016/08/01(月) 20:04:13.44 ID:p+8xgFFU0
……私は

私は大人になったら、歌や音楽を仕事にしたかった。その過程でアイドルになることが出来たら、その後の仕事が色々とやりやすくなるのではないかと思い、アイドルを志したのだ

母も、当初はその理由に心配な様子だったようで、アイドル目前であるこの候補生となったことを伝えたときにようやく安心した顔を見せてくれた
以下略



13: ◆wsSSA88MXU[saga]
2016/08/01(月) 20:05:14.73 ID:p+8xgFFU0
かと言って、ここで

「アイドルに興味はありません」

なんて。言えるはずもない
以下略



14: ◆wsSSA88MXU[saga]
2016/08/01(月) 20:06:39.35 ID:p+8xgFFU0
「ーーーです。よろしくお願いします!」

「ありがとう。では、次の人」

そうこうしているうちに、あの彼女の番が来た。正直、気になっていた
以下略



15: ◆wsSSA88MXU[saga]
2016/08/01(月) 20:08:34.86 ID:p+8xgFFU0


「姫川友紀。宮崎出身です」




16: ◆wsSSA88MXU[saga]
2016/08/01(月) 20:09:21.01 ID:p+8xgFFU0
「あたしはアイドルになることを目標として、アイドルを志したわけではありません」

「あたしの目標は、東京ドームのマウンドに立つことです」

「よろしくお願いします」


17: ◆wsSSA88MXU[saga]
2016/08/01(月) 20:10:05.34 ID:p+8xgFFU0


……彼女は、そう言い切ったのだった




18: ◆wsSSA88MXU[saga]
2016/08/01(月) 20:12:38.77 ID:p+8xgFFU0


翌日の朝はスッキリしないものだった

あまり眠れた気がしない
以下略



19: ◆wsSSA88MXU[saga]
2016/08/01(月) 20:14:10.70 ID:p+8xgFFU0
先客は、彼女……姫川友紀さんだった

彼女は黙々とステップを踏んでいた

昨日見た彼女のダンスは、アイドルとして育ってきた者のダンスとは全く異なっていた
以下略



20: ◆wsSSA88MXU[saga]
2016/08/01(月) 20:14:52.50 ID:p+8xgFFU0
彼女は、おそらく野球のプレイヤーとして優秀だったのだと思う

野球とダンスという全く異なる運動に跨る剥離感覚を乗り越え、身体を自分の思い通りに動かすレベルに達し始めているのだろう



21: ◆wsSSA88MXU[saga]
2016/08/01(月) 20:15:26.08 ID:p+8xgFFU0
彼女は、トン、と前方に大きく飛び、そこで足を止めた

……驚くべきことに、彼女は息切れ一つしていなかった。私が彼女を観察していた時間は、決して短くはなかったのに

扉に嵌められたガラスの向こうに映る彼女を見て、私はレッスンルームの入り口で呆然と立ち尽くすことしかできなかった


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