過去ログ - 【がるぱん】ペパロニ「アンチョビ姉さん、私の彼女になってほしいっす」
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50:KASA[saga]
2016/08/11(木) 21:21:11.46 ID:INym7w9bO
「なぁペパロニ、まだか?」
「もうちょっとっす」

 そのやり取りが3度繰り返された後、心の恥じらいが、とうとう、この場の奇妙な空気に押し流され始めてしまった。

「……こんな感じか?」
 
 腰に手をあてて、ちょっぴり顎を引いて視線を鋭くし、映画にでてくる女探偵を気取ったつもりになって、おどけてみせる。
 
 いっちょうピースサインでもしてやろうか……そんな風な考えさえもがちらりと頭をよぎる。

 その時だった。

「……っ」

 一瞬。
 
 ほんの一瞬。

 ペパロニの唇が震え、眉間に皺がよった。

 じっと見ていなければ見逃してしまうほどの、僅かな揺らぎ。

「……?」

 ペパロニの見せたその奇妙な揺らぎ。

 しかしその一瞬のブレが、ペパロニの表情に張り付いていた強がりを、あっと言う間に剥がしていった。

「ペパロニ」

 妙に力の籠っているその眼差しは、良く見れば、力んでいるというよりも不自然なまでに硬直しているじゃあないか。

 真剣に見えあその表情も、よくよく観察してみれば、まるで何かをかみ殺しているかのように、ひたすらに硬い。


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