過去ログ - ――――きっと、あの出会いは運命だった【モバマス】
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20: ◆Rin.ODRFYM[saga]
2016/08/10(水) 01:30:39.06 ID:itJi5WEx0

* * *



「夜はまだちょっと冷えますねぇ」

「すみませんね。エアコンがぽんこつなもんで」

熱気に包まれていたボクのうちを夜が冷ましていく。

「大成功、でしたね」

チケットの半券の束をぺちぺちと遊ばせながらオーナーはそう言った。

「本当にありがとうございました。うちの渋谷も気持ちよくスタートを切れたと思います」

「こちらこそ。トップアイドルのデビューしたライブハウスとして将来的に大儲けする予定ですんで」

「ええ、必ず」

ボクとしては「ねぇ、二人とも取らぬ狸の皮算用って言葉、知ってる?」とでも言ってやりたかった。

凛ちゃんはそんなオッサン二人の会話が終わるのを行儀よく待っていた。

「では、改めて…今日は本当にありがとうございました!」

プロデューサーさんがそう言うと凛ちゃんも続いて頭を下げる。

「うん、ありがとうございました。またよろしければ」

なんて簡単な挨拶の後、凛ちゃんとそのプロデューサーは行ってしまった。

面白かったなぁ。

実のところ、うちの利用者はミュージシャンがほとんどでアイドルの子が利用しても
だいたいがワイヤレスマイクだったからアイドルのライブはボクも初体験だった。

単純に演者と聞き手って別れるんじゃなくて、両方の協力で成り立つっていうのかな。それがまた素敵だった。



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