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16:名無しNIPPER
2016/08/11(木) 22:48:22.26 ID:Dzuv4D4z0
その慈愛と気概と圧倒的な魔法の力で魔法界の平和を守る純血マルフォイは、これまで数え切れないほどの人々を救ってきた。
しかしその代償としてマルフォイを圧殺せんばかりの怨念を背負うこととなったのだ。
それでも欠かすことのないパトロールの途中で、マルフォイはまた一人の迷える子羊を発見する。
哀れ、子羊たるそのマグルは心にのしかかる劣等感ゆえに村人たちの輪に加わることもできず、ネットにおいて他人は自分より劣ると主張することで精神を保っていたのだ。
マルフォイの負荷はもはや限界に達していたが、有り余る慈しみの心でそのマグルをも救わんとして、マグルの背負う劣等感を自らの魂で肩代わりしたのだ。
さわやかな春の朝のような晴れやかな顔となり新たな人生へ一歩踏み出したマグルの陰で、ひっそりと地に崩れ落ちる心やさしきマルフォイ。
マルフォイ「…全く…世話の焼ける奴らだフォイ…」
純血マルフォイは、もう人々が自分を必要としないことを願い、人々が二度と心に悪しきものを抱かぬことを祈りつつ、意識を闇に沈めた。
純血と純愛で人々を護った伝説の魔法使いマルフォイの生ける屍が臥せる地は、天の意思により動物たちが命を育む豊かな森となり、マルフォイに救済された子羊たちにより聖地と称えられ永遠に人々の心を照らし続けるのである。
マルフォイは世界中の悲しみを肉便器にした。
夕食はうどんだった。

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