過去ログ - 提督「グラーフ・ツェッペリン、割り箸を割る」
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17:名無しNIPPER[saga]
2016/08/13(土) 01:48:41.26 ID:IPF1yQGEO
「金剛さんは現にある己全ての感情に従い、グラーフ・ツェッペリンさんは「本来的な感情」に従おうとする。グラーフ・ツェッペリンさんは金剛さんに共感しきれないようですが、二人とも感情を行為の主要因にしうるという点では一致しています」

「鳳翔は感情に従わないと言うのか。理性的だと自負しているということか」「理屈っぽいのはどうも苦手です。どちらかというとそれはあなたの領分なのではないでしょうか」。グラーフ・ツェッペリンは鳳翔に勧められたので割り箸を脇に置き茶を飲んだ。

「ええと、何と言えば。欲を持っていて、なおかつそれが実現できる環境であったとしても、その感情に従う必要もないと感じているようです。だから、そうですねグラーフ・ツェッペリンさん風に言えば「めた感情」? 「ぱとす」に対する「えーとす」? なんにせよ、より大きな感情に従っているようなものです」

「私や金剛の感情は小さいと」「いえ、そういうわけでは、ただの相対的な比喩だと思ってください。感情の価値を定める感情なんて盃の騙し絵のようにくるくる反転しやすいものです」

「例えば『徒然草』には「神無月のころ、栗栖野といふ所を過ぎて」と始まる有名な章段があって、そこで兼好法師はわびさびのある庵を見つけるんですね。
 兼好法師はその閑静な佇まいに感心していたのですが、向こうに柵で囲まれた蜜柑の木を見つけてしまい、これがなければなあと嘆く話です」

「兼好法師は人の物への執心や未練を嘆いているのですが、この無常への拘りや姿勢も一つの執心ではないでしょうか。ここの一般的な解釈がどうであれ、執心の否定もまた転じて執心となりうるというのは重要だと思います」

ルビンの壺
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