過去ログ - 京太郎「鼓動する星 ヤタガラスのための狂詩曲」
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20: ◆hSU3iHKACOC4[sage saga]
2016/08/14(日) 03:15:30.72 ID:B82FWzEK0

普通の学生が到達できる完成度ではない。時々、須賀京太郎に

「またでかくなったのう。 わしを片手で持ち上げれるんじゃねぇか?」

と言い灰色の髪の毛にマッスルな須賀京太郎が

「余裕っすよ。先輩細いですし」

といって本当に持ち上げて遊べるほどだから相当である。

 須賀京太郎が染谷まこに話しかけている間、ほかの部員たちは全国大会の話をしていた、この時の女子部員たちの様子について書いていく。

それは須賀京太郎について頭を悩ませている染谷まこ、そしてそんな染谷まこを心配する須賀京太郎。

そんな二人を放っておいてほかの部員たちは全国大会に向けて気合を入れていた。

もともとバスに乗って移動しているのは夏休み中に東京で全国大会が催されるからである。

そのため全国大会に参加して王座を欲する者からすれば、ほかの部員たちは非常に正しい。

バスの中でできる限りの対策をとる姿はまじめとしか言いようがない。文化系女子高校生の正しい姿である。脇目も振らずに研究に励むのは良い傾向だった。

ただ、まったく須賀京太郎の異変に気づいていないのは奇妙だった。

 全国大会に向けて麻雀部員たちは頑張っていた、そんな彼女らの問題について書いていく。女子高校生とすると非常にまじめな麻雀部員たちである。

悪いことはかけらもしていない。ただ、少し問題があった。それは須賀京太郎にノータッチであること。無視しているということはない。

須賀京太郎の名前をしっかりと呼ぶし、冗談も言う。ただ須賀京太郎の見た目に関してまったく何も言わないのだ。

例えば、もともと金髪だった須賀京太郎の髪の毛の色が灰色になっていることに、誰も言及しない。日常生活の中で、軽く触れることさえしない。

話しかけるのきっけにすら使わないというのはおかしなことである。これは気を使っての配慮ではない。灰色の髪の毛に気付いていないのだ。

気付いていないから話題に出すこともないし、問題とする気持ちも起こらないのだ。ただ、これはどう考えてもおかしなことだった。

今目の前にある現実が全く頭に入ってこない。誰が見ても灰色なのにわからない。これは大問題だった。

 須賀京太郎との雑談を終えた後、染谷まこは再び頭を抱えていた、この時に染谷まこが悩んでいた理由について書いていく。

それは須賀京太郎との会話を追えて、静かな時間が訪れた時のこと。豪華な長距離バスの椅子に座っている染谷まこは溜息を吐いた。

そしてうなだれて頭を抱えた。理由は須賀京太郎である。そして灰色の髪の毛を一切認知してくれない仲間たちの存在である。

須賀京太郎と初対面の人間なら灰色の髪に触れないのは構わない。しかし友人知人の類が一切髪の毛の色に触れないのはおかしかった。

誰がどう見ても灰色の髪の毛になっているのに、一言も触れない。そしてそれを当然だと思って過ごしている。これは恐ろしかった。

ただ、染谷まこが恐れおののいているのは髪の毛の色からもう一歩踏み込んだところにある。

それはいったい誰が須賀京太郎の情報をいじくっているのかというところだった。

つまり、染谷まこは須賀京太郎の髪の毛の色の変化をかたくなに隠そうとする何ものかの存在に行き着いている。

そしてその存在というのは須賀京太郎の口からたびたび漏れてくる龍門渕であると推理していた。

となって、東京行きの長距離バスをわざわざ龍門渕が用意したというのは嫌な予感しかしなかった。

もしかすると染谷まこが情報操作にかかっていないと気付いて始末しに来るのではないかなどと考えて恐れていた。

そして、須賀京太郎が何か悪い状況に置かれているのではないかと考え、心配していたのだった。

須賀京太郎の鍛えられた肉体が龍門渕の強制によって生まれたものではないかと考えたのであった。優しい先輩だった。


 東京に向かって移動するバスの一団が休憩所に入った時に、清澄高校のバスに三名の乱入者があった、その様子を書いていく。

東京に向かって出発して一時間半ほどたった時だった。休憩のためにサービスエリアにバスが入っていった。

豪華なバスであるからトイレも当然ついているし、飲み物も用意してくれているのだが足を動かす時間が必要だった。

そして当然だが、運転手にも休憩が必要で、かなりホワイトな職場である。そして休憩時間が始まってすぐのことだった。

そろいのジャージを着た三人の女性が清澄のバスに乱入してきた。



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