過去ログ - 橘ありす「どうしたんですかPさん、こんな夜の海辺で」
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1:名無しNIPPER[saga]
2016/08/15(月) 21:53:54.09 ID:i0Im4QBB0
橘ありす「ハーモニカなんか吹いて」

□数年後だと思ってください


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2:名無しNIPPER[saga]
2016/08/15(月) 21:55:24.91 ID:i0Im4QBB0
モバP「おっ、やっと来たか」

ありす「はい。で、そのハーモニカは何ですか?」

モバP「お疲れさん。いやあ、今日はいいライブだったなと思ってな」
以下略



3:名無しNIPPER[saga]
2016/08/15(月) 21:56:12.57 ID:i0Im4QBB0
モバP「こんなところまで呼び出して悪かったな」

ありす「いえ、呼び出す理由を作ったのは、私の方ですから。それで、そのことなんですけれど」

モバP「せっかくだから、少し歩いてからにしないか?」
以下略



4:名無しNIPPER[saga]
2016/08/15(月) 21:59:25.71 ID:i0Im4QBB0
モバP「昼間はあんなに大勢泳いでいたのにな」

ありす「不気味なくらい静かですね。波も高くないですし」

モバP「俺の実家、この海の向こうなんだ」
以下略



5:名無しNIPPER[saga]
2016/08/15(月) 22:00:24.99 ID:i0Im4QBB0
モバP「……それでな、ありす」

ありす「あっ、あそこ」

モバP「おっと、どこに行くんだよ」
以下略



6:名無しNIPPER[saga]
2016/08/15(月) 22:01:17.56 ID:i0Im4QBB0
モバP「……」

ありす「どうしました?」

モバP「いや、その、すっかり綺麗になったなと思って」
以下略



7:名無しNIPPER[saga]
2016/08/15(月) 22:06:03.83 ID:i0Im4QBB0

モバP「……すっかり言うようになったな」

ありす「Pさんのおかげです」

以下略



8:名無しNIPPER[saga]
2016/08/15(月) 22:07:19.26 ID:i0Im4QBB0
ありす「……きっとどこかで寂しい思いを抱えていたんです。でも、それを伝えるのが何だか嫌で、自分で我慢して、平気な振りもして」

ありす「それなのに誰にも胸の内を言えないことを重たく感じていたんです」

モバP「ありすの中に溜め込んでるものがあるのは薄々気づいていたよ。アイドルとして育てる以上、それを放っておいたままにはできないって思ったな」
以下略



9:名無しNIPPER[saga]
2016/08/15(月) 22:08:11.68 ID:i0Im4QBB0
ありす「もう一度言います」

ありす「ここまで私を導いてくれてありがとうございました」

ありす「そして、大好きです」
以下略



10:名無しNIPPER[saga]
2016/08/15(月) 22:09:47.91 ID:i0Im4QBB0
モバP「……ごめんな」

ありす「……どうしてですか」

モバP「俺とありすがアイドルとプロデューサーだからだよ」
以下略



11:名無しNIPPER[saga]
2016/08/15(月) 22:11:41.97 ID:i0Im4QBB0
モバP「プロデューサーになった頃、俺はこう決めたんだ」

モバP『トップアイドルを育てるまで、故郷には帰らない』

モバP「自信がなかったから、自分で自分にはっぱをかけるつもりだったよ」
以下略



12:名無しNIPPER[saga]
2016/08/15(月) 22:12:56.67 ID:i0Im4QBB0
モバP「けれど、当時の俺には、技術も伝も経験も、なにもかも足りなかった」

モバP「結果、トップにたどり着く前にアイドルを諦めてしまった子が何人もいる」

ありす「それはPさんの責任でも何でもないはずです。まだトップアイドルではないですが、私もここまで育ててもらいました」
以下略



13:名無しNIPPER[saga]
2016/08/15(月) 22:13:51.50 ID:i0Im4QBB0
ありす「そんなことありません!」

ありす「私たちが女の子だから、子供だったからそういう風に言うなら、とんだ勘違いです!」

ありす「みんなPさんと一緒にトップアイドルに上り詰めたいって思ってたことを知っていて、そういうことを言ってるんですか?」
以下略



14:名無しNIPPER[saga]
2016/08/15(月) 22:14:31.97 ID:i0Im4QBB0
ありす「……それなら嘘でも構いません」

モバP「ありす?」

ありす「あの頃のPさんのスカウトは、それはそれは怪しいものでした」
以下略



15:名無しNIPPER[saga]
2016/08/15(月) 22:15:25.42 ID:i0Im4QBB0
ありす「けれど、この世界に飛び込んでみようと思えたのは、Pさんの必死な表情を、眼差しがあったからです」

ありす「Pさんのいうことが理想だってことは、みんな気づいていました。それでも、一度騙されてみようと思って、一緒に夢を見たくなって、Pさんについて行ったんです」

ありす「将来のことなんか全然わかりませんでしたが、結果としてトップになれなかった子も、夢に向かって全力な毎日がとても楽しかった、そう言っていました。私も同じです」
以下略



16:名無しNIPPER[saga]
2016/08/15(月) 22:16:21.91 ID:i0Im4QBB0
ありす「今のPさんは、トップアイドルこそまだですが、すごいプロデューサーなことは、タブレットで調べれば出てきます」

ありす「けれどPさんが一番すごいのは、アイドルの支えになって、いつも応援を欠かさないでいてくれたところだと思います」

ありす「そのやさしさと、近さと、時折みせる厳しさは、きっとほかのみんなにも伝わっているはずです」
以下略



17:名無しNIPPER[saga]
2016/08/15(月) 22:16:48.80 ID:i0Im4QBB0
モバP「ありす、もう一度言わなきゃいけないことがある」

ありす「何でしょうか?」

モバP「やっぱりありすの告白を……受け入れるわけにはいかないよ」
以下略



18:名無しNIPPER[saga]
2016/08/15(月) 22:17:15.56 ID:i0Im4QBB0
ありす「……それは」

ありす「……それはもう嘘じゃないですね?」

モバP「ああ、本心だ」
以下略



19:名無しNIPPER[saga]
2016/08/15(月) 22:17:59.17 ID:i0Im4QBB0
モバP「それで、トップアイドルになったその時には、俺の方から言うことを言おう」

ありす「それって!」

モバP「まあ……本音と建前ってやつだよ」
以下略



20:名無しNIPPER[saga]
2016/08/15(月) 22:18:47.68 ID:i0Im4QBB0
モバP「しかし、どれくらいでトップになれるかな?やっぱり10年くらいの長い目で」

ありす「何を呑気なことを言ってるんですか?アイドルには旬があるんですよ?せっかく気合いを入れ直したんですから、うーん……2年、2年で何とかしましょう」

モバP「2年か。ちょうどいいかもな。見えそうで見えない、そんな絶妙な未来だ。これはお互い頑張らないと。ははっ」
以下略



21:名無しNIPPER[saga]
2016/08/15(月) 22:19:30.12 ID:i0Im4QBB0
ありす「かばんをゴソゴソして、またハーモニカですか?」

モバP「……なあありす、一曲だけ歌ってくれないか?」

ありす「え?缶チューハイなんか出してどういうことですか?」
以下略



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