過去ログ - アナスタシア「またひとつ、約束を」
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8: ◆C2VTzcV58A[saga]
2016/08/16(火) 16:36:39.31 ID:o5p7gtxyO
「もうすっかり暗くなっちゃったな」
かなりの間花見をしてしまっていたようで、帰りの車の中から見える空は、すでに黒く染まっていた。
「ちひろさんにはあらかじめ連絡しておいたから、問題はないだろうけど」
窓越しに見える星たちは、都会の光に負けそうになりながらも、一生懸命輝きを届けている。
それはやっぱり、私たちアイドルと重なるように感じられるもので。
「プロデューサー」
「ん?」
「昔から、星に近づくのがメチタ……夢、でした」
お気に入りの公園があって、そこの滑り台の上が私にとっての夜景スポット。
何もせずに、ただただ夜空を、そこに浮かぶ星たちを眺めるだけの時間。それがとても楽しかった。
「今、その夢は『トップアイドルになること』に変わっています。でも、根っこ、は変わっていません」
アイドルと星は違うもの。けれどとてもよく似たもの。
今日、桜がそれの仲間入りをした。
「星は、ひとつひとつ、いろいろな光を出しています。まるで、人がそれぞれ、違った輝きを持つように」
「うん」
「私はその中で、一番輝く星になりたい」
あいまいだった私の夢。よりどころのなかった私の願い。
それは、プロデューサーに出会って、アイドルになって、はっきりとした形になった。
輝きたい。ひときわ輝く、アイドルになりたい。みんなに歌を、笑顔を、幸せを届けられる、そんなアイドルに。
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