10:名無しNIPPER[saga]
2016/08/17(水) 20:36:48.50 ID:cSUEPfQ20
趣味なんてみんなバラバラだし、クラスも違う。共通の友達は部活のメンバーくらい。
そもそもこの部活には、ここにいる三人と、あと三人しかいない。
窓からささやかな風が流れてくる。初夏の緑の匂い。
夏が楽しみだ。
イチがあくびをかみ殺す。
「なにか問題出して」
イチがぐだっと手を伸ばしながら呟いた。
「そうですね、なにかください」
「うーん……」
問題と言われても、そうすぐ思いつくものでもない。
「有名どころくらいなら……」
「暇が潰せればなんでもいいです」
「じゃあ問題」
二人が背筋を伸ばした。どういう理屈だ。
「正直村と嘘つき村に続く道があります。
二つの村に続く道には、それぞれ正直な答えと嘘の答えしか言わない住人が、自分の村に続く道に立っています。
どちらがどちらかはわかりません。
一度だけ質問ができます。なんと質問すれば正直村に行けるでしょうか?」
クイズとか出すときって、なぜか敬語になる。なんでだろう。
「聞いたことある……」
「でも、答え聞いたことないんですよね」
二人が考え始める。
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