210:名無しNIPPER[saga]
2016/08/24(水) 12:51:36.92 ID:ifFcB1G70
三人が遊具で遊び始めたので、ボロボロのベンチに座って、あたりを眺める。
遊具はお世辞にも新しいとは言えなくて、むしろ若干廃墟っぽかった。
なんかかっこいい。
ハルの背丈ほどの草むらからは、虫の鳴き声が聞こえていた。
よく考えてみると、セミ以外の虫の鳴き声って、聞き分けがつかない。
「くっそ暑いですねぇ……」
こなたが当たり前のようにそう呟く。
「まあ、夏だからな」
制服のスカートをぱたぱたさせているので、真っ白なふとももが見え隠れする。
まぶしい。
あつはなついですね、と、こなたは言って、ベンチの背もたれに腰掛けた。
「こっちの方が涼しいです」
バランスをとるのが好きなのだろうか。
「そういえば、さっき朝晴さんが何か言おうとしてましたねー」
「ハルが?」
さっきの女の子がどうこう、ことだろうか。
「なんて言おうとしたんでしょうねー」
「さあ。知ってるの?」
「さあー。どうでしょう」
こなたは汗ひとつかいていない。
鬱陶しげに空を仰いで、手のひらで陽射しを遮った。
329Res/334.42 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。