297:名無しNIPPER[saga]
2016/08/28(日) 23:31:57.85 ID:ilA7zgD60
それから五分くらい経って、ハルがスマホ片手に戻ってきた。
扉を開けると全員が(何人かはニヤつきながら)自分のことを見ていたので、彼は少したじろいでいた。
落ち着かなさそうに髪を撫でて、ハルはありがとう、とねえちゃんにスマホを返した。
特に大した用事はなかったらしい。
ただ話したかっただけ、と。
このご時世、小六で電話する男女なんて少し珍しいような気がした。
そんなモノ、なのかもしれないけど。
時計の針が真上を指す。
どここらかサイレンの音が聞こえてきた。
「お腹すいたね」
「昨日のでそうめん最後だったよ」
「ファミレスでも、行く?」
「人多くないですか?」
「たまには人多い時にでも行ってみようよ」
全員で揃って、エアコンの効いた部屋から外に出る。
外は驚くほど暑かった。遠くのアスファルトが歪んで見える。
でも、人数が多いおかげか、歩いてる道のりは、長くは感じなかった。
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