34:名無しNIPPER[saga]
2016/08/18(木) 08:19:22.91 ID:RhqsoqHZ0
「アイスでも買うか」
「奢ってくれるの?」
「じゃあ、今度奢ってね」
「……覚えてたら」
「お前絶対忘れんなよ」
アイスの並んでる棚の前に立って、一人用のアイスを適当に選ぶ。歩きながら食べるというのに、ねえちゃんはわざわざ食べにくいカップのアイスを選んだ。
「コヨミちゃんは?」
「私もいいんですか?」
「もちろん」
「……じゃあお言葉に甘えて!」
そう言うと、コヨミちゃんは1番安いわけではないけど、高くはない、普通のアイスを選んだ。
「というかねえちゃん、それしろくま……」
「美味しいからね」
1番高いやつだ。
今度奢ってもらう時は俺もそれにしよう。
ちらほらと学校帰りの生徒が並んでいるレジの後ろに並んで、ササっと会計をすませる。
ねえちゃんは忘れずにアイスのスプーンを貰っていた。
三人で並んで、アイスを食べながら道を歩く。この時間だと歩いても汗は滲まなくて、少し肌寒いくらいだった。風が気持ちいい。
「先輩、買った荷物持ちましょうか?」
「いいよ、そんなの」
でも奢ってもらっておいて……とコヨミちゃんは食い下がったが、まあまあ、と言うとまた前を向いて歩きだした。
女子の後輩に荷物を持たせるのは、なんとなく気がひける。
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