56:名無しNIPPER[saga]
2016/08/18(木) 21:17:19.86 ID:RhqsoqHZ0
「先輩!」
昼休み、男三人で寂しく弁当を広げてると(寂しくない)、背後から元気な声をかけられた。
イケメン君が俺を見て、悟ったような目をする。
「お前……裏切ったのか」
「いや、そういうんじゃないし」
彼は箸を落としながら、失望したような顔で俺を見てきた。
ユウキが彼の肩を優しく叩く。
「俺たち、頑張ろうな」
「おう……」
イケメン君はイケメンなのに、付き合ってるどうのこうのという浮いた話はほとんど聞かない。
弁当はいつも一人で食べてるか、たまに俺たち二人と一緒に食べている。
グラウンドで見かけるイケメン君は活発で、いつも誰かと話しているのだが、教室ではかなり静かで、まるで別人のようだ。
同じクラスに彼と同じサッカー部の部員がいないのが原因なのだろうが、流石に先生もクラス分けの時に、もう少し気を配ってくれてもいいと思う。(ただでさえ彼は、三年生のいないサッカー部で立派に部員を務めているのだから。)
以前にそのこと(クラスにサッカー部がいないこと)をイケメン君に話したら、
「別に気にしてないし、俺、一人好きだからさ」
と苦笑いしていた。
人は見かけによらないものだ。
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