過去ログ - アンパンマン「ばいきんまんはもういない」
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60:オータ ◆aTPuZgTcsQ[sage]
2016/08/23(火) 16:34:12.66 ID:Yu37ZZYbO
ぼくたちは、また海の上を飛んでいた。
相変わらず続く同じ景色にため息をつきながら、ホラーマンがぼやく。


「まさか、みんな天使になるとは思いませんでしたね〜。
あんな羽が生えちゃって、空飛んじゃうんですから」

「みんなとっても綺麗だったよね。
……でも、ぼくはあれが正しかったのか、分からないんだ」

「アンパンマンは正しいことをしたでしょうに。
みんなあんなに笑顔だったのに、なーにを疑ってるんですかね」

「疑ってるわけじゃないけど……」

「それより、酷いと思いません!?
みんなカレーパンマンやしょくぱんまんにもお礼を言ってたのに、わたくしにはなにも言わずに消えてしまったんですよ?」


ぼくはこどもたちの声を思い出して、苦笑いしながら答えた。


「でも、遊んでくれてありがとうって言ってたよ?」

「それはそうですけど……なーんかわたくしの扱いが適当というか雑というか。
わたしってみなさんに愛されるキャラクターだと思ってたんですけどね〜」

「ぼくはホラーマンのこと、本当にすごいと思ったよ。
どうしてこどもたちを笑わせられるんだろう、ぼくに足りないものってなんだろうって、すごく思ったもの」

「あら、そうなんですか〜?それは照れますね〜。
ゆでダコみたいなホラーマンになっちゃいますね〜」


そんなことを言いながら、ホラーマンは本当に照れているようで、ぼくはちょっと笑った。
でも、ホラーマンをすごいと思ったのは嘘じゃない。
こどもたちは彼らと遊ぶと、本当に楽しそうにしていた。
カレーパンマンとしょくぱんまんも、こどもたちと遊ぶのがうまかった。


「あの二人……大丈夫かな」


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