過去ログ - アンパンマン「ばいきんまんはもういない」
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オータ
◆aTPuZgTcsQ
[sage]
2016/08/23(火) 17:15:48.30 ID:Yu37ZZYbO
「これは夢なんかじゃないよ!ぼくたちはみんなアンパンマンのことが大好きだもん!
ぼくだって、アンパンマンのこと、あ、あ、あいひてるもん!」
真っ赤になっていたクリームパンダちゃんは、さらに赤くなって、顔が全部真っ赤っかだった。
しかもセリフを噛んでしまったので、逃げ出して隠れようか、ふんばろうか悩んでいるみたいだ。
けれど、クリームパンダちゃんは、ぼくの手を離さなかった。
みんなの手は温かくて、なんてほっとするんだろう。
ずっと痛み続けていた心に、明かりが灯ったように、少しずつ胸が温かくなっていく。
すると、チーズもぼくの手に手を重ねて、胸を張った。
「アンアーン、アンアアン」
「ふふっ、チーズったら、アンパンマンは泣き虫だから、守ってあげるですって」
ぼくはそっとチーズに頬をよせた。
するとチーズはペロッとぼくの涙をなめた。
ぼくは嬉しくて、つい笑ってしまう。
これでも、もう十分くらい幸せだったのに、ぼくの手には、さらに三人分の手のひらが重なった。
「まー、なんて言うかさ。あんまこっぱずかしいことは言えないけど、俺もお前のこと大事だからさ。
なんかあったら守ってやるよ」
「カレーパンマンが守る側ですか?逆になるのがオチだと思いますけど」
「なんだと!お前はそんなこと言うんだから、よっぽど素晴らしいことが言えるんだろうな」
「ええ、もちろん。
おお、あんパンの甘い香りを纏い、人々を救うヒーローよ。
あなたの心はしょくぱんより美しく、あなたの顔はしょくぱんより甘い」
「なんだよ、しょくぱんより甘いって!当たり前だろ!あんパンなんだから!」
「いーえー、あなたのへなちょこな宣言よりはマシなはずです」
「なんだとー!」
「なんですか!」
「二人ともケンカしないで!私だってアンパンマンに言いたいことがあるんだから」
「ああ、ごめんごめん」
ケンカを止めたメロンパンナちゃんは、ぼくの顔を見て申し訳なさそうに笑った。
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