過去ログ - 友紀「キャッツを強化しよう!」琴歌「私にはキャッツの編成権はありませんので」
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6: ◆wsSSA88MXU[saga]
2016/08/23(火) 19:10:44.10 ID:peVxySyk0
『琴歌ちゃん!キャッツを強化しよう!大型新人と海外の助っ人を……』

冗談のつもりだったけれど。あたしはそう言ってしまった

帰って来た返事は、抑揚がない事務的な声だった
以下略



7: ◆wsSSA88MXU[saga]
2016/08/23(火) 19:12:50.96 ID:peVxySyk0
『姫川さん……申し訳ありません。私にはキャッツの編成権はありませんので……』

琴歌ちゃんは、まるで顔に仮面を貼り付けられたような、そんな表情をしていた

自信に満ち溢れ、常に真っ直ぐに前を向いていた、いつもの琴歌ちゃんとはまるで違っていて。その目に光は見えなかった
以下略



8: ◆wsSSA88MXU[saga]
2016/08/23(火) 19:14:14.91 ID:peVxySyk0



『世間知らずな小娘と思われるかもしれませんが……その通りですわ』

以下略



9: ◆wsSSA88MXU[saga]
2016/08/23(火) 19:17:28.17 ID:peVxySyk0
けれど、よくよく考えてみれば……《西園寺家の令嬢》としての琴歌ちゃんは、世間知らずでいられるはずがなかったのかも

近づいてくる人の真意を見極め、自身の内面を見せず、表面的な社交辞令をぺらぺらと操る

そういう風に、生きていた……と、いうのはあたしの想像だけれど
以下略



10: ◆wsSSA88MXU[saga]
2016/08/23(火) 19:20:40.79 ID:peVxySyk0
アイドルの琴歌ちゃんは、そういうことを忘れて生きることが出来たと思う。だって、あたしたちを取り巻く人たちは。みんなみんな、優しいから

でも、あたしが言ってしまった。琴歌ちゃんの辛いところを抉ってしまったんだ……



11: ◆wsSSA88MXU[saga]
2016/08/23(火) 19:22:10.12 ID:peVxySyk0


あたしは琴歌ちゃんに何と言葉をかければ良いのか迷っていた

謝るべきだった
以下略



12: ◆wsSSA88MXU[saga]
2016/08/23(火) 19:23:09.16 ID:peVxySyk0


結局、うだうだと悩んでいる間に巡ってきた機会は、琴歌ちゃんが作ったものだった

ある時、テレビを見ていたあたしの呟きに対して、琴歌ちゃんはこう言った
以下略



13: ◆wsSSA88MXU[saga]
2016/08/23(火) 19:24:21.01 ID:peVxySyk0
『……』

『大谷良いなぁ……分裂してキャッツに来てくれないかな……』

『……姫川さん』
以下略



14: ◆wsSSA88MXU[saga]
2016/08/23(火) 19:26:18.11 ID:peVxySyk0
『私が……もし、大谷選手をキャッツに移籍させることが出来たとしたら』

琴歌ちゃんがその質問に裏の意味を込めていることは流石にあたしでもわかった

『姫川さんは……それを望むでしょうか?』
以下略



15: ◆wsSSA88MXU[saga]
2016/08/23(火) 19:28:49.93 ID:peVxySyk0


……答えなくちゃいけなかった、本気で




16: ◆wsSSA88MXU[saga]
2016/08/23(火) 19:29:55.56 ID:peVxySyk0
『……ううん。そんなことをされても、あたしは嬉しくない』

『……本当、ですか』

『うん……』
以下略



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