過去ログ - 林檎が毒に変わるとき、それは即ち時間の経過
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2: ◆U7CecbhO/.[saga]
2016/08/25(木) 10:40:21.34 ID:ixs6WJ9M0
 リビングのテーブルに置きっぱなしだったペットボトルのキャップを開けて、水を呷る。半分ほどを呑み込んで、覚醒。

 夢だったか、時間からしてその可能性は高い。玄関の方に視線を向けてみたけれど、異常は感じられない。まあ内側から見ても異常なんてわかるわけはないのだが。

 最近眠りが浅いから、幻聴があってもおかしくはない。そう決めつけて寝室に戻ろうとすると、玄関の扉の辺りからカタカタと奇音が聴こえた。

 耳を凝らすと、どうやら扉の向こう側に誰かいるらしいことがわかる。会話しているから二人以上。憤りを覚えつつ、ぼくは解錠し扉を開ける。

 扉の前には二人の男が立っていた。予想通り知人ではない。片方は恰幅がよく坊主頭の若い男。コワモテからモテを抜いた感じ。

 もう片方はストリート系のファッションに身を包んだ、チャラそうな若い男。粋がってるだけの奴。

 たぶん、二人とも歳はぼくとそう変わらないだろう。

 二人は扉が開いたことに驚きもせず、挨拶するわけでもなくぼくの顔を眺めて、ただただにやにやと不快な笑みを浮かべていた。頭の悪そうな二人組だ。

 事実、真夜中にインターホンを鳴らしている時点で相当イッちゃってるけれど、かと言って放置するわけにもいかない。インターホンを連打なんてされたら殺したくなるし。


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