過去ログ - 提督「傑作だなぁオイ。笑えるぜ」
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26: ◆cDyTypz3/.[saga]
2016/08/26(金) 20:57:22.83 ID:J1uwhgey0
遡上。

残りあと数隻になるまで敵潜水艦を追い込んだのだ。少なくなっても決して気を緩めずに戦い続けたのだ。

なのに、あと一歩及ばず、その瞬間は訪れた。

最後の二隻が発射した魚雷が白露の直下で起爆したのだ。それまでずっと着発信管の魚雷であったから、下を通りすぎる魚雷は全て無視していたから起きてしまった事だった。慢心の余波はここまで続いていたのか。

敵はそれを見越して、最後の数本を磁気信管に切り替えたのだろうか。

爆柱に呑まれる白露を見た時雨は、目の前の光景を信じたくなかった。

その場に立ち尽くし、何が起こったのかをちゃんと理解しようとした。

思考がやっと形を整ってきた頃になってやっとその水柱が消えかかる。

時雨「白露・・・、どこにいるの?」

水柱が消えても白露の姿が見えなかったから、掠れるような声で白露を呼んだ。

返事はない。

時雨「白露、白露!どこにいるんだ、返事してよッ!」

応ずる声はない。

不思議なことに潜水艦が魚雷すら発射してこないが、その事にも時雨は頭が回らない。

時雨「白露っ!」

海面に目を移して、ようやく白露を見つけた。

白露が海面に倒れこんでいるのを見つけた。

その時点で時雨は恐慌状態だった。何も考えず無我夢中で白露を抱きあげて、全速で後方へ向かって逃げる。

逃げて逃げて、機関が異音をたてようとも限界まで吹かして逃げた。

途中で五月雨と会えたのは、奇跡だった。


二五〇〇。横須賀鎮守府応接間。

舞鶴が到着するまで七時間を切った。

正直嫌な予感しかしていない。

彼女達が群狼作戦にはまったとなれば、無傷では済まされないだろう。

大破艦の一人はでるか、最悪の場合轟沈も・・・、

提督「くそ、俺が信じてやらないでどうする・・・っ」

提督は一睡もせず、ただひたすらソファーに座ったまま舞鶴の到着を待ち続けていた。

何回も寝た方がいいとお茶を運んで来てくれたりした人に言われたが、寝たくても寝付けないのだ。

それほど彼女たちの安否が心配だった。


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