過去ログ - 提督「傑作だなぁオイ。笑えるぜ」
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46: ◆cDyTypz3/.[saga]
2016/09/10(土) 20:06:08.92 ID:u8X6z1g50
飛鷹「最大戦速35knでかれこれ十二時間近く走ったから、もう780kmぐらいは走ったかしら・・・?」
武蔵「ふむ、ならば後六時間と少しくらいか」
長門「それにしても空戦で消費する燃料を考慮しなくてもいいのは龍花提督とてわかっていたはずだが」
扶桑「少し気が急いていたのかもしれません。時間がない中での立案でしたから」
そんなものか、と長門が納得した後、陸奥が不安の滲む声で言った。
陸奥「少し、現在位置が正確にわからないのが不安ね」
飛鷹「現在位置測定は全部護衛艦に任せてたから仕方ないわ。天測の道具も持ってきてないし」
それはそうだけどぉ・・・、と未だ未練ありげな陸奥を長門が引っ込める。
そうして作戦の再練が始まるわけだが、扶桑は今だ不安が拭い去れずにいる自分に気づく。
爆雷のことを失念していたとは、何とも滑稽な話だ。今回の作戦の準備期間も短すぎるのもその由だろう。いつもなら一週間以上はあるはずの時間も、その間幾度となく行われる図上演習もなしで、一日程度で練り上げられた。
提督だけのせいではない。いつも了解してばかりの私にも責がある話だ。
今にして思えば、かなり急拵えの作戦なのである。
扶桑「・・・」
その急拵えという響きから漂う嫌な予感が、扶桑を不安にさせている。
まだなにかよくないことが起こる。その確信が扶桑にはあった。如何に弱腰と罵られようとも、この予感は消えない。
・・・大体、なぜ大和さんは敵の動向をこちらに教えてくれないのか。深海棲艦の仲間であるのならそれぐらいできて当然のはずなのに。
真剣に作戦立案に携わろうとする表情の大和が、私達を陥れようと画策している顔に見えてならない。
提督が決めたのならと、場の不和を招かないためにも最初はそう言ったが、敵だった過去は消えないのだ。
しかし、今になってやっぱり疑わしいなどと意見を翻すわけにもいかない。
扶桑「(今疑っても仕方ありません)」
頭のなかを一度振り払うと、扶桑は作戦会議に参加していった。
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