過去ログ - 提督「傑作だなぁオイ。笑えるぜ」
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47: ◆cDyTypz3/.[saga]
2016/09/10(土) 20:07:00.30 ID:u8X6z1g50
〇四四四。
顔を上げて壁にかかっている時計を見たらとんでもない時刻だった。
提督「ふざけやがって、縁起でもない。たかが時間がゾロ目なだけじゃねぇか。むしろ運がいいって喜んでやる」
躍りでもやってやろうかとむしろムキになって、上げかけた腰を下ろした。
あと八時間で舞鶴が到着する。そう思うとささくれだった心も冷や水を浴びせられたように落ち着いてしまう。落ち着くというよりは、落ち込むという方が当たっているかもしれない。
それにしても八時間は長い。一日千秋とはまさにこの事か。
提督「くっそ」
八時間が途方もないぐらい長く感じる。
護衛艦があと何時間で着くと思う度、電信所へ足が向きそうになるのを必死にこらえる。
もちろんその無線の先は今出撃している三艦隊全てだ。しかし、無線を試みた所で封鎖中であるから出てくれる訳はないのはわかっている。
それでも声を聞きたいと思ってしまうのだ。
扶桑、赤城、そして五月雨の健在な声を聞きたいと思ってしまう。
提督「クソっ」
太平洋じゃなにもできない。
日本海側なら、製油所に何かしら命令を送り込むとかして彼女たちへ最低限の援護ぐらいできるのに。
太平洋では、なにもしてやれることがない。
何かしてやりたいのに、何もできない。
何かできるんじゃないかと心のどこかで思っても、どう考えてもやはり何もできない。
歯痒い。歯痒すぎる。
自分の腕時計の音と、壁時計の音がやけに大きく室内に響く。
提督「クソしかいってねぇ・・・」
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