10:名無しNIPPER[saga]
2016/08/27(土) 22:26:53.50 ID:NU0BR5gro
「……我が相棒の行く末を案じていたまでよ」
(……このランドセル、どうしようかなぁって)
「うーん……やっぱランちゃんの考える事はよー分からん」
この六年間を通じて磨かれた蘭子語を、同級生達もまた六年間で体得していた。
一部の女子の間では暗号として活用されている始末である。
通信簿にて何度も指摘されている点であるが、両親は個性の一言でもって容認するばかりであった。
「装束を纏いし我が姿も思い描いていたわ」
(それと、西中の制服似合うかなぁって)
「そういや制服合わせ来週だっけ」
「蘭子も学ラン着よーぜ」
「何でランちゃんが」
「学ラン子」
「小学生レベル」
「オレもオメーも小学生だろが!」
やいのやいのとまた盛り上がる会話の横で、蘭子は再び空を見上げる。
熊本の空は、今日も良く晴れていた。
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