352:名無しNIPPER[saga]
2016/12/24(土) 22:32:39.30 ID:ckQ0GSngo
楽譜と歌詞カードを手渡される。
『REpresent』と題された横、作詞作曲欄に並んだ名前。
二宮飛鳥の存在証明を受け取り、蘭子は目元を拭った。
「ようやく渡せて、オレも泣きそうだよ。長かった」
「……どういう事? Pさん」
「飛鳥がいきなり事務所へデモを送り付けて来たんだ。一年ちょっと前に」
「……む?」
「飛鳥に電話したよ。『次回の作品をお待ちしております』、って」
鞄へ手を突っ込み、何枚かのCDを取り出す。
机の上に積み上げると、結局鞄と同じくらいの山になった。
「月イチで、たまにもう一枚。手紙も何も添えずに、CDだけが事務所に届くんだ」
「……それが、我が友の言霊であろう」
(飛鳥ちゃん、けっこう恥ずかしがりな所があるから)
「そんなに下手っぴだったんですか?」
「いや、最初の一枚だって中々悪くなかった。でも、それじゃあダメなんだ」
「何ゆえ?」
(どうして?)
「李衣菜も蘭子ちゃんも、一流のアイドルだ。まぁまぁの仕事をさせる訳にはいかない」
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