67:名無しNIPPER[saga]
2016/09/25(日) 15:41:36.74 ID:ytg9Jgyvo
【14歳 / 夏】
「わわわわわわがっ、わわがととっととと」
「落ち着こう蘭子ちゃん」
レコード店のバックヤードで、蘭子の身体はいっそ愉快な程に震えていた。
生来白い肌はいっそう色を薄くし、差した紅がいっそう際立って見える。
「幻惑か、白昼夢か!? 下僕達が雲霞の如く……!?」
(ゆ、夢!? 何でこんな集まってるの〜!?)
「幻……あ、なるほど。えーと」
彼の蘭子語力は素晴らしい勢いで上達していた。
検定ならば準二級は合格圏内間違い無しだった。
「第一弾の五人がえらく好評でね。その期待が第二弾の先陣を切る蘭子ちゃんに」
「あわわわわわわ」
「落ち着こう蘭子ちゃん」
理由を聞いた所で震えが止まる訳でもなく。
蘭子の紅い瞳には神秘の雫まで滲み始めていた。
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