96:名無しNIPPER[saga]
2016/10/08(土) 21:13:58.33 ID:J6ROG74co
【15歳 / 春】
冬の似合う少女は、春の息吹と共にやって来た。
「お茶でよかったかな?」
「ダー。緑茶、好きです」
今度こそ、正真正銘、間違い無く。
彼が蘭子と共に担当する事となった少女。
アーニャ――アナスタシア。
諸々の雑事を終え、二人の姿は蘭子の、そしてアーニャの部屋にあった。
「ガリェーチっ」
「む?」
「お茶……熱かったです」
舌を出して笑う姿は、氷像のように整った容姿に似つかわず。
しかしそのギャップが年頃の可愛らしさを引き立てていた。
「フフ……此処をそなたの居城と思って存分に寛ぐがいいわ」
(これからは二人のお家だから、遠慮しないでね)
「ダー。ふつかかものですが、よろしくお願いしますね」
日本語、ロシア語、英語、蘭子語。
アーニャはマルチリンガルな才女でもあった。
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