29: ◆XRfrZgs14Q[saga]
2016/08/31(水) 02:14:00.35 ID:ryABOIXv0
男はほっとした。あの日以来一度も顔を合わせてなかったし、あの日の別れ方はなんとなく尾を引きそうだったが、思っていたよりも自然に女と会話ができたからだ。こころなしか、女もそのことで満足気な表情をしている気がした。
男「学校近づいてきたら、俺から離れろよな。男Aが心配するぞ」
女「うん……」
男「なぁ」
女「んー?」
男「夏休みは、どうだった? 楽しかったか」
女はどうしたの、と吹き出した。なにかおかしかっただろうか、と男は思った。
男「いや、笑う要素なかったろ」
女「なんかさ、ぎこちなさすぎて面白かった。男君が、私と進んで会話しようとしてくれる」
女はふふっと笑った。
男「別にそういうわけじゃないし」
女「はいはい、そういうわけじゃないですよねー」
男「なんか腹立つ」
女「短気。ちなみにだけど、夏休みは楽しかったよ! 一ヶ月しかないから、これでもかってくらい友達と遊んだから!」
男「俺に対する当てつけかなにかかな」
女「ひねくれ者」
男「うるさい」
女「男君ちょっと楽しそう。なんか私も楽しい」
男「楽しくない」
女「あっそ。素直じゃない」
男「学校ついた。離れな」
女「ん……」
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