過去ログ - 鷺沢文香「読み終えたら、またここに来てください」
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名無しNIPPER
[sage]
2016/09/11(日) 00:10:19.64 ID:Ktek0THpO
約束されたビターエンドってのも悪くはない
35
:
◆.qG5SOGbi.
2016/09/16(金) 22:23:05.96 ID:GRq/ckkV0
店長さんの案内を拒めないままに店に入ると、久しぶりの匂いに思わずせき込んでしまった。
店長さんに謝るも、そんな僕を見て、彼はにこにこと笑っていた。
そのまま鷺沢さんがいつも座っていたカウンターを通り過ぎ、店の奥へと連れられる。
以下略
36
:
◆.qG5SOGbi.
2016/09/16(金) 22:33:53.48 ID:GRq/ckkV0
「……あの、大丈夫なんですか?お店の方とか…」
「今日は休みにしたんだ。流石にね」
店長さんの何気ない一言に、テレビや新聞が出まかせを吹聴していたのではないと再認識させられてしまう。
以下略
37
:
◆.qG5SOGbi.
2016/09/17(土) 01:31:59.33 ID:iXSMllYE0
「君は、大きくなったね」
「ありがとうございます」
「もう、受験とか?」
以下略
38
:
◆.qG5SOGbi.
2016/09/17(土) 02:08:50.34 ID:iXSMllYE0
「…本当に、時間が経ったものだよ」
軽口を叩いていた店長さんの口調が、その瞬間に確かな重みを持って、零れ落ちた。
「……文香ちゃんがアイドルにスカウトされた日のことなんだけどね」
以下略
39
:
名無しNIPPER
[sage]
2016/09/17(土) 06:26:05.95 ID:TnXmNvAN0
このssのこの感じかなり好き
40
:
名無しNIPPER
[sage]
2016/09/17(土) 17:53:01.32 ID:7VmFtVaPO
もう結婚で負けが決まってるわけだしなぁ
41
:
◆.qG5SOGbi.
2016/09/18(日) 16:29:54.35 ID:aNVVLWUx0
「…あの日の夜、僕に相談してきたんだ。『どうしたら良いのか迷っている』って…
実はその時、正直とても驚いた…すぐに断ると思っていたから。
あの子は、大人しくて、物静かで、すごく引っ込み思案な子だったからね…自分から人前に立とうとするなんて、思えなかったんだよ。
だから『どうして、迷ってるんだ?』って聞かずにはいられなかった。もしその理由や覚悟が中途半端だったなら、
何としても止めるつもりだった。こっちは到底無理だとしか思ってなかったからね…そしたら、あの子がこう言ったんだ。
以下略
42
:
◆.qG5SOGbi.
2016/09/18(日) 16:33:42.02 ID:aNVVLWUx0
店長さんが、こちらをちらりと見ると話をいったん止めた。
「あぁ、ごめん。流石に無神経だったかな」
「……何がですか」
以下略
43
:
◆.qG5SOGbi.
2016/09/18(日) 16:34:26.38 ID:aNVVLWUx0
「だって、君、文香ちゃんのこと好きだったろ?」
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