過去ログ - 【ガルパンSS】西住しほ「夫に離婚届を提出されてしまった…」
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7: ◆Q/Ox.g8wNA[sage saga]
2016/08/29(月) 08:03:49.25 ID:JhRJQuG10
彼女とは学生時代からの戦車道のライバルで、私との付き合いも長い。

それは今でも変わらず、私が西住流の家元を継ぐ話が持ち上がると、彼女は島田流の家元になる、
そんな感じで今も尚、良きライバルと言った感じだ。

とは言え、今ではお互いの立場が有るから、昔の様に気安く軽口を叩き合う感じではなく、
お互い差し障りのない探りを入れた後、軽く嫌みの一つも言い合う、それだけの間柄の筈だ。

しかし、今日、隣に座った千代の顔はどことなく柔和で、昔、仇名で呼び合っていたあの時を思い出させた。

「何か用があるのか」

そう尋ねた私に、

「まあ、まず一杯飲ませてよ…、これだから西住流は…」

と、軽く笑うと、バーテンダーに向けて私と同じ飲み物を注文した。

飲み物が千代の前に置かれ、乾杯するでも無く口に運ぶと千代は、

「実は私、貴女に相談があってね…」

と、置いたグラスの淵を指で撫でながら、言いにくそうに私に告げた。


島田流の家元が西住流の師範に相談ですか?? そんな揶揄の言葉が頭に浮かんだが、
何時になく辛そうな千代の表情に私はその言葉を飲み込んで尋ねた。

「――相談とは??」

「うん――私も貴女も、同じ様に結婚してるでしょ??」

そうなのだ、早婚だった私達からはかなり遅れたが、彼女も整備士の婿養子を貰い結婚、娘を設けていた筈だ。

私が頷くと、千代は、

「あのね…私達、今までは夫婦仲も良かったんだけど、家元になったら毎日激務でね…夫との時間が取れなくて、
すれ違いが多いのよ…、娘の教育方針でも最近揉めてて…このままだと離婚だ、って先日遂に夫に言われたのよ…それで…」

千代の語る話の内容に驚愕する私。

今の私と全く同じ状況ではないか。



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