過去ログ - 【安価・コンマ】貴方が幻想郷で暮らすんだ!其の伍!【東方】
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933:名無しNIPPER
2017/04/02(日) 07:25:25.18 ID:91yn0oDi0
車でも入ることが出来るあまりに大きな門の前。横に風神雷神がいてもおかしくないような木の扉を、女の人が開けて顔を出した。雛子だ……!

「ん、あの男……」

雛子の隣には、バスケ選手みたいに大柄な男。それでいて、メガネから覗く雛子を見る目は優しさに溢れているように見える。これが包容力ってやつか。たぶん電話に出た奴。

対して僕はどうだろう。中肉中背で、自慢出来るとしたらモデル風の髪型を作っている所くらいだ。……なぜ比較して、しかも負けた気になっているんだ僕は?

「雛子」

 もっとも、そんな男のことなどどうでもいい。雛子の前に出て、顔を見ればすぐに浮んできた。箱入り理お嬢様だからか一挙一動に気品が溢れるその姿。普段はツリ目なのに、笑うとタレ目になるまで止まらない輝く笑顔。毛先だけ癖が強いからと、セミロングまでで諦めているという髪。今すぐその小さい身体を抱きしめてやりたい。

「えっと……あの……どなた、ですの……?」

 なのに……なんで困り顔なんて作るんだよ雛子!?

「なぁ、君」

 そこに、しばらく無言で僕を見ていた大柄な男が雛子と僕の間に声で割って入り、追ってその大きな身体で僕から雛子への視界を隠す。

「その声、さっき雛子の携帯にかけた奴だな? 私は野中幸之助《のなか こうのすけ》。雛子の夫だ。君はあれか? ストーカーか? どこで雛子を知った? なぜ携帯の番号を、そして家を知っている? 雛子に近付かないでもらえるかな?」


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