過去ログ - 【安価・コンマ】貴方が幻想郷で暮らすんだ!其の伍!【東方】
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941:名無しNIPPER
2017/04/02(日) 07:30:53.07 ID:91yn0oDi0
 タイムリープ犯が消えれば、全て元に戻る。なぜ僕は、こんな考えを持ち、それが正しいと思ってしまったのだろう? 殺人など、明らかな犯罪であり、人が取る行動のうち最も醜態なそれ。

 けれどどうしても、それをしないといけないと、僕は思っていたのだ。

「ん……?」
以下略



942:名無しNIPPER
2017/04/02(日) 07:32:01.71 ID:91yn0oDi0
多さん……」

 僕を呼ぶ声が聞こえる……雛子か……? 正しい時間に戻ってこられたのか……?

「雛子!」
以下略



943:名無しNIPPER
2017/04/02(日) 07:32:38.48 ID:91yn0oDi0
ていた。あの浮翌遊感は、タイムリープが戻るものではなかったということか。

恐らく僕は、一杯一杯だったのだ。
突如自分の時間を失った。犯人を[ピーーー]というミッションを成し遂げたが、果たしてそれが正しいかどうか分からなくなった。これまで経験をしたことがないような、いや想像すらしないような事象ばかりが起こり、混乱するなという方が無理な話で。

以下略



944:名無しNIPPER
2017/04/02(日) 07:33:22.59 ID:91yn0oDi0
 @は、あの血の海で生きていられる者などいるとは思えないので、ない。

 Aは、どうしても僕の中の何かが『それはありえない』と否定してくる。やはり殺しなどという行動はあまりに愚かで無意味な行為である、という結論に達することが出来ないのだ。
 しかも、僕が仕出かしたことを防衛本能から正当化しようとしているのではないようで。こればかりは僕も、1人議論の中さらに疑問を膨らませるだけで、『[ピーーー]ことに意味はある』として進めるしかない。

以下略



945:名無しNIPPER
2017/04/02(日) 07:33:49.91 ID:91yn0oDi0
何だろう、この気持ちは。僕は雛子を失い、殺人まで犯して後悔し、この状況に置かれているのに。
ああ、そうか。僕はタイムリープ作品の主人公のように、状況を打開しようと動いているからだ。最初はわくわくなんてしないと思っていたが、こうして目指すものが見えてくるだけで違うのか。

ならば、考えよう、とにかく考えよう。先程まで考えていた、Bの幸之助が犯人でない可能性。それをもっと追求すればいい。幸之助の近くに犯人はいる……とすると、この後その犯人が起こす行動は……。


946:名無しNIPPER
2017/04/02(日) 07:34:54.74 ID:91yn0oDi0
「!」

 また、目が覚めた。この景色……布団とPCしかない僕の部屋……。初めてタイムリープした直後に見たものと同じだ。

「パソコン!」
以下略



947:名無しNIPPER
2017/04/02(日) 07:36:01.55 ID:91yn0oDi0
幸之助は、偽りの時間で雛子と結婚し、雛子の親が経営する会社に入っている。これは、正しい時間の僕と同じ……雛子を妻とすることで得られるもの。

僕が正しい時間を過ごしていた時、その会社では自分のことで手一杯だった。いや、一杯どころか溢れさせる程に目が回っていたと言える。
だが幸之助は、自分の仕事を完璧にこなすどころか、知り合いを1人会社に紹介していたようだ。それが、遅塚神大という男で。

以下略



948:名無しNIPPER[sage]
2017/04/02(日) 07:36:45.00 ID:91yn0oDi0
ため、僕は病室の時点でタイムリープが起こると分かったのだ。
 よし、ここまで揃っていれば、確信してよさそうだ。

 犯人は……遅塚神大だ!


949:名無しNIPPER
2017/04/02(日) 07:37:34.24 ID:91yn0oDi0
回目のタイムリープから目覚めた3日後。僕は、僕が本来勤めている会社の前に来ていた。

 オフィス街の中心に一際高くそびえるビルを持つうちの会社は、この本社の他に、全国に支社や事務所を多数持っている。どこだって社員証がないとゲートは開かないし、警備員が表口も裏口も目を光らせて侵入することは出来ないという、セキュリティの高さも誇っていた。

 ここに来たのは、タイムリープを元に戻すため。目指すのはもちろん、神大を[ピーーー]ことだ。もうこの行動が、正しいと思うしかない。
以下略



950:名無しNIPPER
2017/04/02(日) 07:38:26.74 ID:91yn0oDi0
今日は何曜日でしたー? 今日は、何をする日でしたっけ!?」

 けれど、そんなことを言う存在からしてやかましい男は、他2人と合わせて計3人で並んで会社から出てきた。

 1人は幸之助、1人は僕の直上司。もう1人がその男で、知らない奴。組み合わせから考えるに、それが遅塚神大である可能性が高い。奴が僕と同じ課にいるのは、後輩に電話した時に聞いている。僕の時と上司が同じなのも当然で。今日は週1回の定時退社日だから、退社時間が皆合う……狙っていたのだ、この日を。
以下略



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