6: ◆TDuorh6/aM[saga]
2016/08/30(火) 12:02:31.01 ID:j6uGZNPFO
「ジャーン、どーかなどーかな?」
気が付けばいつの間にやら、フレデリカは試着を終えていた。
年頃の女の子の様にセルフファッションショーをしている。
…様に、ではなかった。
まだ二十歳にもなっていないのだった。
先程まで着ていたワンピースとは少し色が違う衣に包まれているフレデリカ。
色一つでここまで印象が変わるものなのか。
あのフレデリカが大人っぽく見える。
本人には失礼な話ではあるが、本人の性格を知っている俺ですら大人っぽい美少女に見えてしまった。
やはり一度ファッションについて勉強を…
「…どーお?」
「あぁごめんごめん。大人っぽくて凄く可愛いと思うよ」
危ない危ない、思考が若干トリップしてしまっていた。
プロデューサーは担当アイドルに思考が寄っていくと言う話は聞いていたが、もしかしたら俺はフレデリ化しているのかもしれない。
向こうからしたら突然黙り込んでいた訳だから。
そのせいで思った事をそのまま口にしてしまう。
これはあまりよろしくないな。
もし取引先のジジイ相手に五月蝿いだなどと言ってしまった日には大変な事になる。
俺がアイドルに迷惑をかける訳にはいかない。
振り回されるのは俺だけで充分だ。
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