49:名無しNIPPER[saga]
2016/09/01(木) 20:42:09.23 ID:zsoczlY00
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後日、自分たちは6人の後輩の前で深く頭を下げていた。3人だけのライブをやらせてほしいと頼み込んだのだ。
千歌「ちょちょちょちょっと待って待って!全然大丈夫!全然大丈夫だからやめて!また変な噂たっちゃう!!」
以前、3年生の教室で先輩を部室に呼び出すという荒業を見せた千歌には、実は東京から来たやくざだとか、
小さいころに「そういう」訓練を積んでいただとか、妙な噂が流れていた。
とは言っても、人数も少なく大半が知り合いであるこの学校には、本気でそれを信じる生徒はいなかったが。
梨子「そ、そうですよ。もともと私たち、反対なんかしませんよ。」
ダイヤ「で、ですが無理を言っているのはこちらですわ。今のAqoursは千歌さんがつくりあげたものだと言うのに。」
千歌「それは違うよダイヤさん。Aqoursは、みんなでつくったんだ!もちろん、ダイヤさんも、果南ちゃんも、鞠莉さんもだよ。」
果南「千歌…。」
曜「そうそう!あ、そういえばルビィちゃんが回収してくれた3人の衣装、ほつれとか汚れとかなおしておきました!ヨーソロ―!」
鞠莉「へ…?い、衣装…?」
曜の言葉をすぐに理解できなかった。衣装?押し入れにあったはずだけれど…。ルビィが回収?
善子「曲とか歌詞とか大丈夫なの?ライブ、次の地方イベントの1曲目でやるんでしょ?あんまり時間ないけど。」
花丸「ダイヤさんたちだもん。きっと大丈夫ずら。9人で歌う方は練習も進んでるし…。」
ダイヤ「は…?」
この後輩たちは、何を言っているんだろう。優しい目でにこにこと。自分たちは目に見えて動揺していた。
果南「え、ちょっと待って!ちょっと待って!理解が追い付いてないんだけど…。え、ライブ?」
千歌「え?うん。3人でのライブだよね。ほら、9月半ばに地方イベントあるじゃん。その1曲目にしようって決めてあったんだ。
そのつもりで、もうステージも時間取ってもらってて。」
果南「ええ!?」
鞠莉「私たち、曲やらせてって言うの、今日がfirst、よね?」
千歌「えへへ、そうだよ。でもきっと3人ならそう言うはずだって。ダイヤさんはそれを望んでるんだって教えてくれた子がいるんだよ。」
ダイヤ「まさか…!」
部室の一番奥で、少し泣きそうに微笑んでいる最愛の妹に目を向ける。
ルビィ「えへへ、ルビィ、先方との交渉もがんばるびぃ!しちゃいました!」
ダイヤ「ルビィ…。」
おずおずとルビィが歩み寄ってくる。正面からルビィの顔を見るのは随分久しぶりのように感じた。
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