過去ログ - 麻子さんと世界における普遍的真実【ガルパンSS】
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19:名無しNIPPER[saga]
2016/09/02(金) 00:26:23.34 ID:Krk4/ZLO0
◇◇◇

 夕暮れの道を、麻子の祖母の家へと連れ立って向かう。

 談笑しながら歩く優花里たちを横目に、みほの横についっと麻子が寄ってくる。

「ところで思ったんだが、さっきの言葉」

「何? 麻子さん」

「どっちかっていうとママうんぬんっていうより、プロポーズみたいじゃなかったか?」

「なっ!? えっ? ちがっ……私そそそんなつもりじゃ……!」

「……やっぱり西住さんはからかうと面白い」

「もうっ、麻子さんっ!」

 みほの顔が真っ赤になったのは、別段夕日のせいではなさそうである。
 
「それからな、後もう一つ。今日のプレゼントって……永久に有効なのか? それとも1年で期限切れになるのか……?」

「えっと、そうだね……」

 いつもの無表情の中に、ちょっとだけ期待と不安をにじませている麻子の質問に、みほは一瞬考えてから答える。

「更新制、にしましょう」

「更新制……?」

「はい。来年の誕生日も、そのまた次の誕生日も。こうやってみんなでお祝いして、そのたびに更新していくの。……どうかな?」

「ああ」

 麻子は頷いた。

 それはいい。

 それは、すごくいい。

「約束だぞ」

「はい、約束です♪」

「ちょっとー、麻子もみぽりんも! 早くしないと暗くなっちゃうよ!」

 前を行く沙織に急かされ、慌てて二人は足を速める。

「それにしても……西住さんがママということは、おばぁにとっては娘の出現か。しかも孫まで増えて……いきなりそんなことカミングアウトしたら心臓でポックリ逝くかもしれないなぁ、おばぁも」

「ふぇぇっ!? そっそれは困りますっ!」

 じゃれあいながら道を行く少女たちは、親子というよりはやはり、仲の良い姉妹の様子であった。



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