19:名無しNIPPER[saga]
2016/09/05(月) 21:58:24.79 ID:sY0C2/Nj0
3F 大ホール みほ・まほside
「急いで、みほ!」
会場を出た私とみほはそのまま会場から遠ざかる為に必死に駆ける。
しかし、すぐにそれはやってきた。
ボゴォ!! とさっき通り抜けてきた扉が吹き飛び、硝煙と共にアリスが飛び出してくる。
壁や天井を蹴りながら、急激に私達との距離を縮めてくるアリスに、私は背筋が震え上がりながら無我夢中で走り続けた。
でも、人間離れした身体能力を発揮するアリスに追いつかれるのは時間の問題だった。
ましてやこんな一本道。視認されてる状態では商品棚の影に隠れることも出来ない。
せめてみほだけでも、と私が奥歯を噛んだ時、
「隊長! こちらへ!」
前方の脇道から、エリカが手を振っている。
その奥には、非常用階段へと繋がる道が見えた。
しかし、真に喜ぶべきはその前に設置された防火扉か。
エリカが防火扉を閉め始める。
私は全力でその扉へ向かって走り抜き、みほを抱きかかえる。
「うおぉぉぉぉぉ!!」
そして、首根っこを掴まれない事を祈りながら扉の内側へと滑り込む。
間に合え……間に合え!
ゴゴン、と重厚な音と共に扉が閉まる。
直後。
ガァン!!!!
まるで砲弾が着弾した時の様な鼓膜を切り裂く衝撃音が階段中に木霊する。
だが、そこに奴の姿はなかった。
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