65: ◆8DlJds//22[saga]
2016/09/10(土) 05:43:27.08 ID:bKiWKF0C0
ワイワイ ガヤガヤ
杏「いやー、建業って、ずいぶんと栄えてんだねぇ。こりゃ中原の大都市にも劣らないよ」
まほ「今主が後を継いでから、我々は水路の整備や商業の育成に力を入れてきた。今ではこうして、長江の支流から品物が集まってくる」
66: ◆8DlJds//22[saga]
2016/09/10(土) 05:44:04.51 ID:bKiWKF0C0
まほ「失礼する。……大洗軍会長、角谷杏ならびに軍師、西住みほを連れてきた。では、私はこれで」バタン
梓「えっと……、会長と、西住先輩」
杏「やーやー澤ちゃん。お邪魔するよ」
67: ◆8DlJds//22[saga]
2016/09/10(土) 05:44:45.33 ID:bKiWKF0C0
杏「だってさー、カチューシャ軍は20万に加えて荊州で水軍も手に入れたしさ。カチューシャ自身も無類の戦上手と来た。うちだって負けてばっかだし」
梓「20万……」
杏「そのうえ、おケイが溜め込んでた兵糧やら武器やらを全部持ってかれちゃったからね……おまけにダージリンやら、配下も優秀と来た。……実際、こりゃ勝てる見込みはないかもね」
68: ◆8DlJds//22[saga]
2016/09/10(土) 05:45:26.43 ID:bKiWKF0C0
杏「うーん、あんな感じでいけるかなー、と思ったんだけど、どうだろね?」
みほ「ええ。悪くなかったと思います。不安を煽りつつも立ち向かう姿を見せてから、力強く勝たせてみせる、と宣言する。澤さんの性格なら、大洗軍に憧れを抱いたはずです」
杏「ま、不安を煽るって言っても、カチューシャ軍が手強いのは全部事実なんだけどね……自分で言ってて勝てるか不安になってきちゃったよ」
69: ◆8DlJds//22[saga]
2016/09/10(土) 05:46:00.19 ID:bKiWKF0C0
みほ「実際に軍を率いるエリカさんが勝てると言えば、他の人たちもそちらに傾くでしょう。逆に、負けるとエリカさんに言われてしまえば、澤さんも降伏を決意すると思います」
杏「つまり、今度は逸見ちゃんの腹積もりを確認しにいかなくっちゃならないといけない、ってことだ」
みほ「はい。できれば、なるべく目立たないようにいきたいのですが……」
70: ◆8DlJds//22[saga]
2016/09/10(土) 05:46:35.34 ID:bKiWKF0C0
降伏派文官「角谷杏どの。あなたはカチューシャについてどのように考えるのですか?」
杏「んー、そうだね、漢王朝を私物化して、天下を乗っ取ろうとする悪者、かな」
降伏派文官「ですが、王朝とはいずれ命運が尽きて滅びるもの。それはすでに漢の命脈が尽き、カチューシャこそ次の支配者ということではないですか?」
71: ◆8DlJds//22[saga]
2016/09/10(土) 05:47:03.20 ID:bKiWKF0C0
降伏派文官「会長殿、それでは実際にカチューシャと戦ったとして、勝機はあるのですか」
杏「まあ、あると思うよ?」
降伏派文官「ほう。しかし、カチューシャ軍は20万。それに降伏した荊州兵を加え、水軍も手に入れています。さらに食料は天高く積み上がり、兵は歴戦。これに勝てるとは、到底思えませぬが」
72: ◆8DlJds//22[saga]
2016/09/10(土) 05:47:37.58 ID:bKiWKF0C0
まほ「素晴らしい弁舌ね。降伏派がひっきりなしに論戦に赴いているというのに、その全てをああして言い負かしている」
みほ「おかげで、建業の目は会長に集中してる……。これなら、目立たずに柴桑に向かえるね」
まほ「ええ、その通りね」
73: ◆8DlJds//22[saga]
2016/09/10(土) 05:48:05.87 ID:bKiWKF0C0
――江東水軍本拠地・柴桑――
エリカ「隊長!それと……そちらが」
まほ「ああ……妹のみほだ」
74: ◆8DlJds//22[saga]
2016/09/10(土) 05:48:33.79 ID:bKiWKF0C0
エリカ「はっきり言わせてもらうけどね、私はカチューシャ軍と戦うつもりはないの。私の江東水軍が健在だったら、交渉に持ち込んでほどほどの所で講和を結ぶことだって十分にできるわ。それには、大洗軍がいると邪魔なのよ」
みほ「…………」イラッ
エリカ「ふん、悪運だけが取り柄の弱小は震えて縮こまってるのがお似合いよ」
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