436:名無しNIPPER[saga]
2016/10/01(土) 04:46:18.36 ID:0t1AvvZr0
コイツの刃は私の顔を切り裂く。
右半分が真っ暗になった。多分目ごとえぐられた。
でも、残りの左半分の視界で見える、私の剣がコイツの顔に食い込んでいる。
後は振りぬいてしまえば。
と考えるが、もう力が入らない。
凛(後一歩なのに……)
力を込めようとしても、手に力が入らない。
自分の体じゃないみたいだ。
凛(力を、最後の力を振り絞って…………)
ほんの少しだけ動く。
そして、少しだけ剣を押し込めた。
凛(ははっ……限界、か……)
もうひとかけらの力も残っていなかった。
私はそのまま剣を放し崩れ落ちる。
凛「…………私の、負け、かぁ」
私は私を見下ろしているコイツを見上げる。
コイツは私を見下ろしたまま微動だにしない。
凛「……ごめん、お父さん、お母さん、もう帰れそうに無いや……」
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