706:名無しNIPPER[saga]
2016/10/23(日) 23:20:08.33 ID:vwx1JBxi0
卯月「未央ちゃん。私、強くなります」
未央「えっ?」
卯月は持ってきていたバックを開き中のものを未央に見せる。
未央「スーツ……あの部屋から持ってきたの?」
卯月「はい。これからは凛ちゃんに守ってもらわなくてもいいように訓練をします。訓練して私が二人を守れるくらいに強くなりたいんです」
未央「……」
卯月が力強い視線で未央を見ている。
その視線を受けて、未央は小さく笑って持ってきていた鞄を手にして卯月に見せた。
卯月「えっ? それって……」
未央の鞄に入っていたもの、それは卯月のバックに入っていたものと同じガンツスーツ。
未央「ま、私も似たようなこと考えてたってことかな」
卯月「未央ちゃん……」
未央「しぶりん、私達の為にあんな事をしていたらいつか死んじゃうと思ったから……でも、私がこのスーツを使いこなしてしまむーを守れるくらいになればしぶりんの負担も減るし、もしかしたらしぶりんも守ってあげることもできるかもしれない……なんて思ってね」
未央「そう思って、このスーツも持ってきたし、今日しぶりんに私の気持ちも聞いてもらおうと思ったんだけど、まさかしまむーも私と同じようなことを考えているなんてね」
卯月「……守られて、何もできないのは嫌ですから」
未央「そっか……そうだよね」
未央も立ちあがり、卯月の手を握りながら話す。
未央「私達、しぶりんに守ってもらわなくていいくらいにならないといけないよね」
卯月「はい。私達が強くなれば凛ちゃんも昨日みたいな無茶をしなくなるはずです」
未央「うん、そしていつかみんなであの部屋を出るんだ……」
卯月「はい、みんなで一緒にあんな恐ろしいゲームをやらされる所から出るんです……」
二人とも歩き出す。
凛の家へと、自分たちの決意を聞いてもらうために。
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