834:名無しNIPPER[saga]
2016/11/05(土) 22:34:50.59 ID:mQyA82Sb0
凛「……ふぅ」
「……」
私は少し移動し、コクピット内の腰をかけれる場所に座り、展開していた武器の操作を始める。
大剣の刃を納め、リンクシステムを切り、バイザーを外して男に向き直る。
これ以上敵意を向けて、男に不快感を与えてしまい情報を得ることができなくなる可能性もある。
話をして分かったけど、この男に会話のアドバンテージを握られ続けている。
私が優位に立って話を進める事はできないという事が思い知らされた。
フル装備の私を見ても臆することもなく話し続けている男。
威圧するのも意味が無い事を思い知った。
「武装を解除してどうしたのかね? 私を信用して解除してくれた、つまり我々の同士となる決心がついたという事かな?」
凛「……アンタ達の仲間になるとかはまだ決められない。でも、アンタに敵意が無いって事はわかった。私の用意した罠があるかもしれない場所に来て、何も調べようとせずに私との話を優先している。アンタは本当に交渉をしにきただけだっていう事が分かったから、私も敵意を向ける事は止めにしたって事」
「君からしてみれば得体の知れない相手、警戒する気持ちは分かるし、君の行動に文句をつけるつもりは無い。当然の行為だと思うからな」
男も移動し、私の対面になる段差に腰をかける。
射抜くような鋭い視線は変わらず、男は私を見ている。
その視線を受けながら私は頭の整理が付いて来ていた。
凛(……よし)
凛(大分落ち着いた。さっきは混乱しすぎていた)
凛(これからは、一つずつ質問していく)
凛(真実がなにか分からないけど、こうなったら全てを聞いて真実かどうかはまた判断する)
凛(情報を得る。正しいか正しくないかは別、この男から情報を全て得る)
私はそう考えを改めた。
信憑性は定かで無いけど、全て聞きだした後自分で判断する。
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