855:名無しNIPPER[saga]
2016/11/06(日) 17:28:55.02 ID:NvcpmcRy0
あの男との対話からまた2週間ほど経つ。
あの日の事はまだ誰にも話していない。
ガンツの真相、知ったところでどうすることも出来なかった。
黒幕の会社に襲撃を仕掛けたら、恐らく頭の爆弾を作動されてしまうだろうし、ミッションの事を公表しようとしても、あの男が言っていたように誰かが邪魔してくるのだろう。
未央や卯月に話しても同じだろうし、玄野たちに話しても変わらない。
むしろ話してしまうことによって、話した相手に危害が及ぶ可能性もある。
そう考えているうちに、真相は話さなくてもいいかと思い始めるようになった。
賭けの対象になっているというのは頭に来るところもあるが、あっちは私の狩りをただ見ているだけ、私から何かを仕掛けなければ特に何もやってこないだろう。
賭けの対象を減らすなんてあっちもしたくないだろうし。
そうなったら、今までと変わらない。
私は狩りをして殺し合いを楽しむだけだし、あっちはそれを見て楽しむだけ。
それにこの事を話して、二人にガンツの狩りに悪印象を持たれてしまったら私の思い描く未来が遠のいてしまう。
そう考えてしまったら、もう何も話せなくなってしまった。
最近は二人とも訓練を楽しんでいる節がある。
私の思い描くままに進んでいっている。
ここでイレギュラーが発生する事は好ましくない。
このまま次のミッションまで訓練を行い続け、ミッションで訓練の成果を発揮する事によって二人はまた何かが変わるはず。
宇宙人を二人に殺してもらうことで、私と同じように何かを感じてくれるはず……。
自然と口元が釣りあがり、胸が高鳴る。
訓練場で訓練の道具を作りながら考えていると、いつもより少し遅い時間、二人は訓練場にやってきた。
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