858:名無しNIPPER[saga]
2016/11/06(日) 17:31:52.22 ID:NvcpmcRy0
夜の宿舎、合宿に来ている卯月と未央の部屋。
二人は机に置いたチケットを見つめながら考えをめぐらせていた。
チケットはサマーアイドルフェスのチケット。
凛に渡すためのチケットだった。
卯月「未央ちゃん。やっぱりこのチケットに書くのは止めておきますか」
未央「そだね、ちゃんと私達の口から言ったほうが言いと思うし」
二人は当初、凛に対してあるお願いをこのチケットに書いて渡そうと思っていた。
だけど、それは自分たちの口から直接伝える事にしようと結論付けた。
そのお願いは、一度断られてしまっていたことだったから。
卯月「『私たちと一緒に、アイドルをやりませんか』……一度断られちゃってますし、直接お願いしないと駄目ですよね」
未央「うん。しぶりん、結構頑固だから一度断ったことを簡単にYESっていう事は無いと思う。直接何度も言わないと絶対に頷いてくれないと思うよ」
卯月「ですよねぇ〜……」
二人がこの約1ヶ月、凛と共に訓練を始めて思ったこと。
やっぱり、凛と自分たちの相性はどこまでもいいものだと実感する。
訓練中も、凛の動きに引っ張られるように自分たちも動くことが出来る。
自分たちの動きに合わせるように凛が動いてくれる。
3人で訓練をしているとき、一体感というものを感じ続けていた。
凛が課す訓練は、日々のレッスンを、仕事をこなす二人にはかなりハードなものだったが、3人で訓練をすることで無駄な動きが殆どなく、効率的に訓練を行え続けた。
それも全て3人だから出来たこと、誰かが欠けても出来ない、相性が最高だった3人だったから行い続けることが出来た。
卯月と未央はそれを感じ、理解すると共に、以前に諦めたあの想いが互いの心に再度湧き上がる。
それは、凛とともにアイドルとしての道を歩んで行きたいという想い。
一度は断られた、だけどこうやって、ガンツの部屋を出るという目的を共に訓練するうちに再び想いに火がついた。
凛と共に歩んで行きたい。3人で一緒に、アイドルの道をどこまでも。
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