過去ログ - 緒方智絵里「お茶とお菓子と妖精さんと」
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2: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2016/09/07(水) 19:06:16.48 ID:9SBqwW9h0

「あ、あのぅ」

 昼間の喧騒はどこへやら。

 すっかりと静まり返った事務所の中で、
 俺はぼんやりと光るパソコンのモニターを凝視したまま、
 報告書だ企画書だ、そんなものの草稿を書いては消し書いては消し。


 そして既に主が帰宅している隣に並んだ机の上には、
 電源からここまで、コードの届く範囲ギリギリまで近づけられた扇風機がデンと置かれ、

 部屋の中に充満した生暖かい空気を「これでもか!」という勢いで、
 俺のもとへとせっせと運んでいたのである。


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