過去ログ - 【ガルパン】マタニティ・ウォー!
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928:KASA[saga]
2017/03/11(土) 20:51:10.30 ID:FxkfzLZ3O
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■111日目
熊本の病院から電話があって、お父さんとお母さんと一緒に呼び出された。
「私の赤ちゃんの寿命が、わかるかもしれません」
つまり、何日後に流産をするか、──あるいは流産しないか──ということが。
病院で説明を聞く
赤ちゃんの細胞分裂を阻害していたたんぱく質を特定できた。
複数のがん抑制遺伝子が不活性になると、そのタンパク質を合成する遺伝子とその支配下の遺伝子群が活動を始めて──
なにか堂々巡りのような話だった。
私達の赤ちゃんの性染色体は普通の人と少し違ってる。赤ちゃん個々でさえも少しづつ異なってる。
だから過去の研究成果を結び付けられずなかなか特定できなかったけれど、ようやくデータがそろい始めた。
つまり──サンプルデータを提供してくれる数千の胎児の亡骸のおかげ……。
話を聞いて恐ろしくなる。
日本で74人
世界では3928人
今回の事件で生まれ、そして死んでしまった赤ちゃんたち。
生き残りは、自分と、カナダに一人と、アルジェリアに一人。
その数千の赤ちゃんの亡骸の上に、自分と自分の赤ちゃんがいるような気がしてくる。
それに、先生の説明を聞いていると何だけか人間がただの機械仕掛けの人形みたいにおもえてきて……少し、気分が悪くなった。
羊水と血を取られる。
痛かった。
それにしても、ひどい話。
原因が分かっても、それを防ぐ方法はまだわからない。
正確には、そのたんぱく室の受容体?をブロックすることはできるけど、そうすると他の必要な機能まで阻害されてしまうそうな。
本当にひどい話……なんて言ってはいけないんだろう。
寿命が分かるようになったのだって、大勢の大人の人達が必死に研究をしてくれたから。
他の皆は、それを教えてもらえることさえできなかった。。
とはいえ……でもでもだっては、どうにもとめられない。
家に帰ってからは、なんだかどっと疲れがでてずっと横になっていた。
夜、お姉ちゃんとエリカさんが一緒にいてくれた。
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