19:名無しNIPPER[saga sage]
2016/09/07(水) 23:25:45.53 ID:4GoJhFxk0
目を覚ましたのは、CDショップから最も近い病院。
何の変哲もない個室でした。
お見舞いに来たちひろさんの話を聞く限り、重症だったのは頭の方で、それでも軽い脳震盪だそうです。もうしばらく安静にしていれば何の後遺症も残らないそうです。
次いでちひろさんの口から紡がれるのは、Pさんのこと。
あの後、まゆを突き飛ばしたPさんはなんと、社長に辞表を出したといいます。担当のアイドルを傷つけたから、と。
しかし、それを聞いてちひろさんは社長を説得してなんとか辞表を取り下げてもらったそうです。
それからPさんとも話し合いをして。
そして、それが終わって今、まゆのお見舞いに来ていると。
それを聞いている最中、そういう道もいいか、とまゆは思いました。
つまり、Pさんと同じく。
「アイドル、やめようかしら」
自然と声に出ていました。なんの突っかかりもなく。
だって、所詮アイドルなんて、Pさんとの繋がりを作るためにやっていたに過ぎないんですから。
楽しくなかったといえば嘘になりますが、それでも、それだけまゆの中の"Pさん"という存在は大きかったのです。
でも、そう呟いたまゆの言葉を、Pさんとは違い敏感に拾い取ったちひろさんは、まゆを抱きしめました。そして囁くように言います。
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