過去ログ - 鷺沢文香「例えば、どうしようもなく欲しいものがあったとして」
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12: ◆TOYOUsnVr.[saga]
2016/09/08(木) 05:13:47.04 ID:igJiY+430

「今までお疲れ様」

いつもなら、にこにこしてタルトケーキを頬張るあの人が
フォークに手も付けないでそう言いました。

その事実が、この関係の終わりを物語っていて
言いようのない寂しさや悲しさがこみ上げてきます。

言いたいことは、口に出して。

伝えたいことは伝えたいうちに伝えます。

悲しむのは後でもいいでしょう。

「大変、お世話になりました。右も左もわからず、貴方が隣にいてくれなければ
私はここまで歩くことはできませんでした。アイドルとしてやってこられたのは偏に貴方のおかげです」

「楽しかったよ。一緒に仕事できてよかった。
でも、文香がここまで来たのは全部、文香の努力と実力だ。俺は背中を押しただけ」

「それでも、私にとってのアイドルとは、貴方です。貴方の見せてくれた景色の全てが
私にとっての、アイドル鷺沢文香にとっての全てです」

「……………………」

「さて、湿っぽくなってしまいましたね」

「……笑ってお別れしないとな」

「そういえば、今日のワガママ。まだでしたよね」

「そういえば、そうだな」

「では、私のワガママを聞いて下さいますか?」

「ああ、どんと来い」

「……私は貴方が好きです。貴方の気持ちを聞かせてください」

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