過去ログ - 澪「シンクロナイズドドリーミング」
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15:名無しNIPPER[sage saga]
2016/09/09(金) 16:14:28.62 ID:ROM1DOs8o
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唯律紬「出来た!?」
澪「あ、ああ」
昨日の夜の時点ではほとんど出来てなかった歌詞だけど、黒唯の協力もあって夢の中で完璧に仕上がってしまったため、今日持ってきた。
だけど・・・
唯「見せて見せてー!」
澪「ええっ、もう!?」
律「いや、「もう」って・・・」
紬「私も見たいなぁ」
澪「で、でもやっぱり恥ずかしい・・・」
うん、冷静になれば皆の前で歌詞を公開するなんてやっぱり恥ずかしいような気がする・・・!
朝は歌詞が出来上がった嬉しさと、その夢の中で作った歌詞を現実に書き起こす為の早起きからくる寝不足テンションで嬉々としてカバンに突っ込んで持ってきたけど。
一日授業を受けて頭の冷えた今となっては、やっぱり恥ずかしさが先んじてしまう。
そんなわけで、歌詞を見せたくない私とお預けを食っている皆との間でしばらく攻防が続いた。
唯「だーいじょうぶだよぉ、笑ったりしないしー」
律「そーそー」
澪「でも・・・ああっ待って!」
律「待てない!持ってきたってことは見せるってことだろ!?」
紬「澪ちゃんおねがい!」
唯「ちょちょーっとだけ、こそーっと私にぃ」
律「あっずりぃ、見せるなら私が先だろ?」
唯「ええっなんでー?」
律「何故なら!私が部長だから!」
唯「ぬっ、ならば私は澪ちゃんの心の友だから!」
紬「じゃあ私は澪ちゃんの心の友その2だから」
律「こしゃくな!私なんか澪の心のふるさとだぞ!」
澪「いつからそうなった」
唯「あー、田舎のおばあちゃん元気かなあ」
律「いや、今関係ないから」
澪「あ、去年年賀状出したっけ」
律「話を逸らすなー!」
・・・そして、その攻防に終止符を打ったのは昨日顧問になってくれたさわ子先生。ある意味、顧問らしい事をしてくれたと思う。
さわ子「早く見せんかーい!!!」
澪「ああっ!」
さわ子先生の手によって奪われ、強制的に公開される歌詞。
それを見て、律と先生がイマイチのような反応をしたから落ち込みかけたけど・・・唯だけは私の手を取り、表情を輝かせながら褒めてくれた。
予想以上のキラキラっぷりには驚いたけど、正直、とても嬉しかった。たとえこれが唯の事を想い、唯と相談して書いた歌詞だという事を唯が知らなくとも。
・・・そしてそのまま、いつの間にか私の歌詞は採用されていた。
唯「よかったねぇ澪ちゃん」
澪「あっ・・・うん」
良かったというか、すべては間違いなく唯のおかげだろう。私の方からお礼を言うべきだ。なのに唯に先に褒められた私は気の利いた言葉を返せないでいる。
もっと何か言わないと、と唯の顔を見たまま悩んでいた時、正面に立つ律がとんでもない事を言い出した。
律「じゃあ澪がボーカルってことで」
澪「へぇっ!?」
な、何言ってるんだ律!? ボーカル!? 無理!絶対無理!
学園祭で皆の前で歌うなんて時点で絶対無理だけど、この歌詞だとそれに輪をかけて無理!
だって実在の人物を想って書いたラブソングだよ!? 目の前で唯を再現してもらってまでして私の想いを詰め込んだ歌詞だよ!?
それを大勢の生徒の前で歌うって!? 想いをさらけ出せって!? しかも想い人の隣で!? 何の問題もなく無理!
せめてラブソングじゃない普通の歌詞ならまだ一考の余地はあったかもしれないけど――
澪「こんな恥ずかしい歌詞なんか歌えないよ!」
律「オイ作者!」
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